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美しい店内に、プラモデルの「いま」がある。/熊本の模型店・マルエス商事の話 #トラベル #nippper #プラモデル

nippper.com美しい店内に、プラモデルの「いま」がある。/熊本の模型店・マルエス商事の話 熊本出張で3年ぶりにポコっと散歩する時間ができた。下通の繁華街から徒歩20分ほど、米屋町にあるマルエス商事は毎度佇まいが格好良すぎて思わず通り過ぎてしまう。道路に面しているけどいわゆるショーケースにプラモデルがズラリと並んでいる昔ながらのルックじゃなくて、暖色のライトで照らされた店内が広々見えるようにしてあるのがいい。まるで美容室やカフェのようなオーラを放っているんだよね。  一歩足を踏み入れてみれば、塗料や工具がみっちりと、しかし整然と並んでいることに驚かされる。薄暗いところにいつ仕入れたのかわからないようなものが雑然と積み重なっているのではなく、什器の置き方にもきちんとスタイルがあって、新しいマテリアルも取り揃えることで地域のお客さんの興味関心に応えていることが伝わってくる。昭和43年創業とのことだが、長年棚に鎮座し続けているようなプラモデルはほとんどなく、現在進行系の生き生きとした模型店だ。  工具の類も1品種1点ずつが重ならないようにガラスケースに並べられていて、主要メーカーのものであればないものを探すほうが難しいくらいの品揃え。スタッフが最新のツールやマテリアルに興味関心を持ってアップデートを怠らず、ひとつ売れてはひとつ仕入れ……という細やかな対応をしなければこの環境は維持できないはずだ。ちょうど僕が入ったときにもGSIクレオスのプレミアムトップコートを手にしたお客さんがタミヤのスミ入れ塗料の上にスプレーしても大丈夫かどうかを店員さんに訊いていて、「スミ入れ塗料がちゃんと乾燥していれば大丈夫ですよ」と応えていたのが印象的だった。  レア物やヴィンテージとは無縁の、「プラモデルの今」がしっかりと味わえるマルエス商事の店内で棚の商品をつぶさに眺め、帰りの荷造りのことを少し考えながら手にしたのはタミヤのHonda RS1000だ。Hondaの二輪車や汎用機械の生産拠点である熊本だけに、マルエス商事でもHonda関連のプロダクトの売上はけっこういいらしい。ビニール袋に入ったツインスターのハコを持って歩くのはいつだって誇らしく、道すがら我慢できずにブレブレの写真を撮って、誰かにこのプラモデルを買ったことを伝えたくなる。  熊本に行ったら、マルエス商事に寄ってほしい。古い模型店を見物しに行くという話ではなくて、いま売っているプラモデルも工具も塗料もちゃんとあって、わからないことがあればお店の人に質問していい。こういう店があるというのは、熊本で模型を作る人にとってずいぶん心強いことだと思う。もちろん、観光で立ち寄ったとしても同じだ。棚を端から端まで見ればたぶん何かひとつ持って帰りたくなる。旅先で工具が足りなくなっても、新しい塗料を試したくなっても、突然プラモデルが欲しくなっても、ここへ来ればどうにかなりそうだと思える素敵な場所だ。

【コラム】俺の地元でも「これ、プラモで見たやつだ!」が体験できたスペシャルイベント。川崎みなと祭り #コラム #トラベル #軍艦・船 #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】俺の地元でも「これ、プラモで見たやつだ!」が体験できたスペシャルイベント。川崎みなと祭り 横須賀で護衛艦に乗り、巡視船に乗り、その魅力に味をしめたプラモデル人間。また1/700の気分になりたくて、艦船を見に行きました。海上自衛隊 横須賀地方隊 オータムフェスタ2026の翌日、10月11日に川崎みなと祭りへ。ここにも濃厚な3隻の艦艇が揃っていたのです……!  私の地元、川崎は細長く、多摩川の南側に沿って広がっています。川崎駅では海の匂いこそしませんが、さらに海側へ行けば港湾施設があり、たくさんの船が行き来しています。そんな港に親しむために行なわれているのが、川崎みなと祭り。今年2026年は10月10日、11日の2日間、艦艇3隻の展示だけでなく、さまざまな催しを通して川崎の臨海ゾーンの力強さを感じられました。  川崎駅前のバス乗り場からシャトルバスに乗り、会場で降りると、海側には早速独特のトラスマストが見えてきます。岸壁までの道には港湾施設ではたらくくるまも展示され、フォークリフトのおばけみたいなやつからコマツの小さなシャベルまで、いろいろ。乗船前には手荷物検査がありますが、比較的スムーズに乗船できました。  遠くから見えていたのは、「護衛艦ゆうだち」。むらさめ型の3番艦で、1999年就役。四角いステルスマストとは異なる、柱を組み合わせたトラスマストが特徴です。とはいえ、ステルス性を考慮していないわけでもないようで、過渡期的とも評されています。まあ、それはともかく、模型的には見栄えしかしないので、とても大好きなんです。  乗船前にトラスマストを後ろから眺めます。このカクっとなったところが、また見せ場になります。マストはプラパーツでも面白いし、エッチングパーツで作っても面白い。掲げられた旗は上からW、E、L、C、O、M、Eですね!  プラモデル人間の感想は「これ、プラモで見たやつだ……!」。しかし解像度が段違い。そして、プラモデルもこのあたりをよく表現しているのだとわかります。  下から艦橋を眺めると、艦の外から見ていたとき以上に巨大に見えます。1/700人間にはどこもかしこも大きくて、全容が見えないんです。全長150mのむらさめ型も、1/700のプラモデルにすると標準的でコレクションしやすいサイズなんですけどね。  続けて巡視船いずに向かいます。こちらは阪神・淡路大震災の教訓を受け、災害に対応できるよう設計された、救難に強い巡視船。その特徴を実感できる場所がありました。全長110mと、もともと小さくはないのですが、先ほどのゆうだちと同じく、近くで見るとその巨大さはなかなか。もちろん、プラモデルはピットロードから発売されていますよ。  乗船すると、とても急な外階段で艦橋まで上がり、そこから内側の階段を使って後部へと向かいます。エッチングパーツをつけていると、「この階段、急すぎない~?」とか「階段の長さ、合ってる~?」という気持ちになることがよくありますが、だいたい合ってるんですね……。また、1997年竣工ということもあってか、汚れにもだいぶ年季を感じます。この船がたくさん働いてきた証ですね。  艦船のヘリ甲板近くでシャッターが開いていると、「そこはヘリコプターを格納して整備するところ」というイメージになりますが、いずは違います。中には救難隊の装備が満載。人命救助や火災への対応などに使うものがぎっしりです。装備品は通常、数人で共用するそうですが、いずは救援・救難の性格が強いため、個人用として行き渡るほどの数を揃え、こうしてヘリ甲板の隣に置いているのだそうです。ほかにも海中用ドローンがあって、「50mぐらいまでは人が潜るんだけど、その先はドローンですね」と、50……50m!? となるような、すごい話が聞けます。また、救助とあれば荒れた海へ潜ることもあるそう。我々の想像を絶する環境でもしっかり救助できるよう、日夜訓練しているというお話も聞けました。  そして日本丸。こちらは1984年に就役した2代目で、プラモデルでもおなじみの日本丸は先代にあたります(現在は横浜みなとみらいの日本丸メモリアルパークで保存されています)。帆を張って進む帆船でありながら、ディーゼル機関も搭載しています。先代がそうだったように、現在の日本丸も、未来のプロフェッショナルである航海士や機関士を育てています。  超でかい操舵輪。4人で回すものだそうです。日本丸の面白いところは、現代の技術を扱いつつ、アナログな技術もきっちり教えるところ。海図と三角定規を使って自分たちの位置を求めたり、航路を読んだりと、基礎もみっちり鍛えるそうです。今回乗った3隻では、それぞれの仕事を果たすために努力を怠らない人たちの、そんな筋力を垣間見ましたね。  最後は川崎マリエンからの眺めを。『相棒』のロケ地としてけっこう登場するこの建物も、みなと祭りの会場です。ボトルシップのワークショップなんて、まさに模型的なイベントもありました。展望台はぐるっと360度見渡せるので、東京方面も見えます。普段は自動車運搬船が接岸していることもありますね。このアングルのゆうだちは、なんとも見慣れた姿です。手すりが見えづらくなるあたりに、プラモデルの絶妙なリアルさも感じられますよね。  あらためて実物に乗ると、その艦船で人が暮らし、仕事をしているというリアルを感じます。仕事場としての機能が詰まったディテールも、それだけでは語りきれない実物の存在感もある。そして、模型を作ったからこそ「あのパーツだ」とわかるものもある。模型と実物が交差する、プラモデル人間だからこそ味わえる面白さが、そこには詰まっていました。みなさんもぜひ、模型のモチーフに出会えるイベントへ。この我々ならではの感覚を、体験してください。

【レビュー】リアルロボットプラモにはこういうメカ設定画が嬉しいんだ!/コトブキヤ 機動警察パトレイバー2 the Movie ハンニバル 陸自仕様 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】リアルロボットプラモにはこういうメカ設定画が嬉しいんだ!/コトブキヤ 機動警察パトレイバー2 the Movie ハンニバル 陸自仕様 箱を開けて説明書を開くとメカ設定画がバーン!と掲載されており、親子して思わず見入ってしまったのがコトブキヤの『 機動警察パトレイバー2 the Movie ハンニバル 陸自仕様』だ。そして息子はニッパーを手にする前にスケッチブックと鉛筆を手にし、設定画の模写を始めて驚いたのだが、うん、解るぞその気持ち。とにかくまず言いたいことは、ボリューミーなメカ設定画をありがとうコトブキヤ! 大きなメカ設定画には独自の栄養がある!  メカ設定画によってリアルロボットアニメが補完され、その世界を深く見つめることができるのだが、今回はシンプルに「このメカ、こういうカタチだったのかー!カッコいいー!」というリビドーゆえの息子の「描いてみたい!」に繋がったと思われる。『劇場版パトレイバー1』と『2』は私のフェイバリットであり、説明書に掲載されているBDもコレクションしている。息子が3歳くらいのころから一緒になって観てきたし、子が独りで何度も鑑賞して楽しんできた作品だ。彼が初めて2を観た際に「これは本当にあったお話なの?」と発したのだが、それは作品のリアリティが息子にも刺さった証明でもあった。  リアルロボットアニメという架空の世界にリアルを求める運動の中において、雑誌やパンフレットに掲載されたメカなどの設定資料は貴重な栄養源となってきた。ただ、作品やコンテンツが累積し続ける今現在においては、相対的にエンカウント率が低下してしまっている。なので今回のように「ああー! あのメカがプラモになっているー!!」とキットを手にしたら、しっかりメカ設定画も同封されていることはとても幸せなサプライズとなる。  個人的な印象として、リアルロボットプラモデルの説明書は組み立てと塗装の指示、完成見本が主体となり、こういったキットのモチーフを補完してくれるような設定紹介に割かれるページは少なくなってきている気がする。ただ、様々なコストが掛かってしまうゆえ、メーカーも泣く泣く省略しているのかもしれない。どうあれ、そこに力を入れてくれているコトブキヤを称えたくなった。  劇中、東京へ治安配備される自衛隊。日常と同居する陸自の車両や特車。このハンニバルに乗車する隊員が、通りすがる保育園児たちに愛想振りまくシーンはフィクションながら大変リアリティ溢れるシーンで印象深い。レイバーというメカは人が乗車するのを想像しやすいモチーフなので、こうやってキットを組み立てながらメカ設定画を見比べて過ごす時間はナイスプラモであり、劇場版パトレイバーのファンの方ならしっかり楽しめる内容だと思う。

【レビュー】切ったのに、ぴったり戻る!?ゼットソーがプラモ界に送り出した究極ノコギリ「クロノコ0.08-F」 #工具 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】切ったのに、ぴったり戻る!?ゼットソーがプラモ界に送り出した究極ノコギリ「クロノコ0.08-F」 工具は日々進化し、その性能を高めています。そんなビッグウェーブがノコギリにもやってきました。ノコギリメーカーのゼットソーが、模型製作に使える超薄刃の精密ノコを作り上げたのです。ただ切れるだけではありません。切ったあとにも「おおっ」となる、かなりの業物ですよ。  「ZETSAW クロノコ0.08-F」と名付けられたこの製品。その名に入った数字の通り、刃の厚さはわずか0.08mmです。しかもメーカー公表の切り幅も0.08mm。切るときに削り取られる部分が、それだけ細いということです。この薄さに加えて、いろいろな強みを備えた強力なノコギリなのです。  まずカットしてみましょう。プラ相手に刃が入りやすく、スッと切り込めます。私の場合、刃が入ったら力をかけすぎず、押すときだけ少し力を添え、引くときは表面をなでるように動かしました。とにかく刃がブレないよう、まっすぐ押し引きすることに集中します。もっとも、プラのパイプぐらいなら、そこまで考える暇もなくスッとカットできてしまいます。どうですか、このキレイな断面。  柄には天然木のウォールナットを使用。滑り止めの刻みも入っていて、とにかく上質です。握ったときの手触りのよさ、すべらない感じはさすがの仕上がり。指が落ち着くグリップ感も抜群で、刃先だけでなく、手に触れるところまで気持ちのいい道具です。  中身が詰まったパーツでも、切断は問題なし。肉を切らせて骨も断つ。外装の内側に軸や補強が入った、近年のみっちり詰まったキャラクターキットのパーツも、サクサクとカットできました。  さらに大きなものもカットしてみましょう。最初の一手がズレないように、ナイフであらかじめ浅い切り込みをつけておくと、刃を入れる目印になります。スジ彫りなどに使う厚手のガイドテープを貼り、その縁に沿って切り始めるのも有効です。  四方向から攻めて、外装だけスパッと切断。プラの質にもよりますが、かなりの速さで切れました。これは私の感想になりますが、切れ味といっても、そこまで「ズバー!」という感触がないんです。それなのに、気づけばスッとプラを1枚刻んでいる。この感覚はなんとも不思議。  そして、切り離した部分を元の位置にそっと戻してみると、ほとんど形が変わらず、ぴったり合う。これも不思議な感覚です。ノコギリで切れば、切り幅のぶんだけプラが削り取られます。その幅がとても小さいので、切る前の形を保ちやすいわけです。切ったところが、もともとあったパーツ同士の合わせ目と変わらないように見える。あまりに性能が良すぎる。  もうひとつ驚いたのが、これだけ薄いのに、今回のカットでは刃がへたる様子を感じなかったこと。薄くて切れ味のよいノコギリには、どうしても繊細なイメージがあったのですが、これは頼もしい。さらに、メーカーによれば刃先には「衝撃焼入れ(ハード・インパルス)」を施し、刃先の耐久性も高めているとのこと。長く使ったときに、この切れ味がどれだけ続くのかも楽しみです。  また、この薄さを利用して、切断だけでなくディテールづくりにも使えます。パーツ同士の境目をくっきりさせたいところや、溝を作りたいところに、薄くスッとノコを入れます。  もともとはひとつながりのパーツなのですが、ツメの根元に溝を彫ることで、別パーツが組み合わさっているように見えるようになりました。短いラインには、先端にもちょっとだけある刃を使って刻んでいます。プラスチックをかき出しながら彫れるので、溝の縁に余分な盛り上がりができにくいのも、ノコならではのうれしいところです。  さすがにお値段はなかなかですが、パッケージにはオーナー専用サイトにアクセスするためのIDとパスワードも封入されています。替刃もここで買えるとのことで、使い続けるためのサポートが用意されているのもうれしいところ。  切れ味、耐久性への期待、手に馴染むグリップ。これだけでも相当気になるのに、刃を替えながら付き合っていける。持つ喜びも、使う喜びもある道具です。もちろん、手にしたら眺めているだけでは済みません。なんでもないところまでカットしたくなる、素晴らしいノコギリ。次はどこを切ろうか。ぜひ振るってください。

【レビュー】完成品のごとき豪奢なキットを自ら組む「鉄道の模型」/マジックファクトリー 1/64 中国高速鉄道 復興号 CR400AF-S #はたらくのりもの #キットレビュー #鉄道模型 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】完成品のごとき豪奢なキットを自ら組む「鉄道の模型」/マジックファクトリー 1/64 中国高速鉄道 復興号 CR400AF-S 巨大なパッケージを開け、カラー印刷の冊子がうやうやしく鎮座するウレタンのカバーを1枚めくると、思わずため息が漏れた。塗装面の上に印刷が施され、クリアーでコートされてツヤツヤと輝く車体側面、精緻な彫刻の入った屋根上、スリークなシルエットの前頭部、そしてこまごまとした車内の設備たちがもう一枚のウレタンのなかに整然と並んでいる。豪奢な嗜好品を買った、という感覚。つまりこれは、宝物としてのオーラを放っているということだ。  中国高鐵のCR400という車両のプラモデル。香港から中国本土へと渡るときに幾度か目にした車両が、カラーリングは同じに見えても案外こまかなサブタイプに分かれていて、そのなかでも2024年に営業運転が始まった技術向上型がこのAF-Sという形式なのだ……ということは、このプラモデルを注文してから知った。走行を前提としていない「電車のプラモデル」というのはなかなか貴重で、現代の日本ではピーエムオフィスエーがややノスタルジックな車種選定で精力的に開発しているが、中国では最新鋭の車両をこうして美麗なキットに仕立てているということにちょっと羨ましさを覚える。古い名車を懐かしむためではなく、いま現役で走っている最新の高速鉄道そのものを「組んで飾る模型」にしているわけだ。  鉄道趣味の世界には「編成美」という言葉があるが、このキットはあくまでCR400AF-Sの先頭車両を再現したディスプレイモデル。外皮を切り出し不要の塗装済みのパーツとし、内部や下回りは通常のプラモデル同様ニッパーでパーツを切り出し、組み立てることで完成させる仕様となっている。本キットを発売したマジックファクトリーは新興メーカーでありながら戦闘装甲車両や戦闘機、艦艇やバイクとプラモデルの王道ジャンルを網羅的に製品化しており、まさかここに来て鉄道のプラモデルをチョイスしたことがまず衝撃だ。しかも鉄道模型で見慣れたスケールではなく、ミニカー文化の伝統でありながら現在世界中で爆発的な人気を誇る1/64を選択しているところがまた今っぽい! 完成すると全長は約45cm。クルマと同じ尺度で高速鉄道の先頭車両を巨大なディスプレイモデルとして所有するという、なかなか豪快な商品なのである。  さらに面白いのは、その豪華さの作り方だ。彫刻のシャープさはもちろん、多種多様なマテリアルを組み合わせて重量感や強度を確保し、ズレや掠れのない精緻なプリントが施されている。車内も塗装済みの壁面や座席が用意され、ヘッドライトと室内灯は電飾までされる。それでいて完成品として売るのではなく、内部や下回りには自分でニッパーを入れ、組み立てる余地をきっちり残している。プロモデラーが仕上げた完成品を手に入れたような満足感と、「これは自分で作った」という感覚の両方をプロダクトに落とし込んでいるのだ。そしてそれらが、最初に紹介したように高級感のあるハコへビシッと収まっている。プラモデルなのか精密完成品なのか、その境界をわざと曖昧にしたようなパッケージングそのものが、いまの中国から出てくる模型の勢いを感じさせる。  鉄道模型趣味の人々からすれば「走ってなんぼ」だろうし、いままでプラモデルをたくさん楽しんできた人からすれば「最初から塗ってある組み立ておもちゃ」という感想を抱くかもしれない。しかしそこに用いられている技術はまぎれもなく両者の優れた部分をかけ合わせたものだ。走らせる機能を捨てたかわりに大きさとディテールを手に入れ、塗装や印刷はメーカーに任せながら、最後に立体として成立させる仕事は自分の手元に残されている。なによりこのキットを目の当たりにすれば、モチーフが中国の高速鉄道であることすら吹き飛ばしてしまうほどのインパクトがある。日本でこのキットを「愛着のある車両だから」という理由で買う人は少ないだろう。しかしプラモデルという商品が、完成品や鉄道模型の領域から何を取り込み、これからどんな姿になり得るのか。その現在地を見てみたいのであれば、手に入れるほかないと私は思う。

【レビュー】パーツは少ない、見どころは多い!/マックスファクトリー「ブロックヘッド Ver.GT」のポテンシャル。 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】パーツは少ない、見どころは多い!/マックスファクトリー「ブロックヘッド Ver.GT」のポテンシャル。 ブロックヘッドのコクピットを組んでいたら、シートとパイロットが一体で1パーツでした。ここまで割り切るのか! と思うのですが、腕部はしっかり成型されていて造形的にも見どころがあります。顔面をアップで覗き込めば、彫りの深い顔もしっかり覗く。簡単に組めるようにするところと、完成したあとに見えるところ。その線引きがなんとも面白いプラモデルです。  このブロックヘッドは、マックスファクトリーの「Ver.GT」シリーズ。基本的にパーツ数を抑えた簡単でスピーディーに組める仕様となっていて、太田垣康男氏のイラストのようなアレンジが効いたコンバットアーマーが手軽に完成します。今回もポリキャップなし。バチッとプラの受けにハマる関節が、しっかりとポーズを保持します。  ひじ関節もシンプルな設計。肉抜きは見えづらい位置に追い込まれ、外側は装甲パーツでカバーされるなど、デザインとシンプルさをうまく両立しています。パーツを減らすというのは、何かを諦めることではないらしい。少ない部品のなかで、見えるところと動くところをどう成立させるか。その工夫があちこちから見えてきます。  地味な割り切りが光るのはマグランチャーの握り手も同様。武器を持つハンドパーツとグリップが一体化しているので、握り方をああだこうだと悩む必要がありません。これまた前腕にはめてみると、ボールジョイントが動かすための前進位置と、前腕にしっかりくっつく深刺しの2ポジションを取れるようになっています。パーツは少なけど、両手でかっこよく構えられるのです!  そもそもブロックヘッドというコンバットアーマーは、見た目の派手さこそないものの、『太陽の牙ダグラム』劇中においてなかなか記憶に残る敵役として登場します。二人乗りといいつつも片方は胴体に半ば入っていて、もう一人も細い顔面からちらっと覗くのみ。どこか感情のなさそうな顔をした、無骨なロボットです。  そんなブロックヘッドを40年ぶりに漫画で鮮やかに蘇らせたのが太田垣康男氏。『Get truth 太陽の牙ダグラム』であらためて熱いドラマを描き、登場するロボットはVer.GTとしてマックスファクトリーから立体化されています。パッケージは描きおろし。砂漠でマグランチャーをぶっ放すブロックヘッド。そりゃあ、トップの写真みたく構えさせたくなります。肩の引き出し式関節が効いてますね!  肩アーマーの黄色いマークや赤い装甲パーツにつく白い帯には、水転写デカールが用意されています。パッケージを見るとわかりますが、顔面にも中央を白い帯が走っています。赤いパーツにこれが入るだけでもかなり印象が変わるでしょう。手早くカタチができるぶん、その先にどこまで手を入れるかはこちらに委ねられています。  ブロックヘッドの脚部って、意外と複雑な色分けがあります。イラストのシャープなエッジと、しっかり組み合わさるパーツ。さらにイラストのディテールを追いつつ、そこに合わせ目を追い込んで、処理すべき合わせ目がないようにしている……など、いろいろと高次にまとめたカタチになっています。単に組むとパーツ数のわりにサラッと通過できる場所なのですが、地味に見どころがたっぷり詰まっているのが脚部です。  ところが、その脚を動かしてみるとひとつ気になるところがありました。シンプルな組み立てに飲まれてしまったかと思えるのが、足首の接地性です。ドスッと立っているぶんにはカッコよく決まりますが、足を開いてアクションとなると少し心もとない。腰のスカートも膝もよく動くので、ここはモデラー側のがんばりどころかもしれません。  そこで、いちばん簡単にできそうだった足首の関節軸の延長を試してみました。4mmぐらい間にプラ材を挟んで伸ばし、金属線でガッチリつなぎます。より高度な関節を仕込むこともできますが、このプラモデルがこれだけシンプルにできているのですから、こちらもなるべくシンプルな工作で応えたいところです。  これだけでも足首の可動が広くなり、立ち方が変化しました。伸ばす量は3~5mmぐらいの間で、たくさん動かしたい場合は長く、パーツ同士の一体感を求めるなら短めに調整しましょう。今回は金属線で強化しながら伸ばすだけ。それでも、足裏がついてくるようになるとブロックヘッドのポーズはかなり変わります。  シンプルですごく早く完成するから、気になったところをひとついじってみる余裕もある。こういうちょっとした加工がダイレクトに効いてくるのも、現代のプラモデルの良いところかもしれません。単に組み立てるも良し、その後の塗装作業や可動をさらに高める改造をするも良しで、素材としても優秀です。それにしても、ここまで現代的なデザインで手早く組めるブロックヘッドが手に入るとは、なんと良い時代でしょう。イラストの太田垣氏も、立体化したマックスファクトリーも、それぞれ良い仕事をしています。みなさんも、ぜひ!

【コラム】青い模型店に、胸が高鳴る。今とあの頃の楽しさが詰まった「岩崎模型店」。 #コラム #トラベル #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】青い模型店に、胸が高鳴る。今とあの頃の楽しさが詰まった「岩崎模型店」。 人生で初めて訪れた場所「千葉県東金市」。いつも一緒にお仕事をしているプロモデラーの方を訪ねて行きました。すぐそこは九十九里。美しい海にも近い、穏やかで素敵な街でした(そこでもプラモな体験をしてきたので、後日まとめますね)。そして、この街には模型好きに愛される名店があるのです。その名は「岩崎模型店」。今の模型店の楽しさと、かつての模型店の楽しさが、しっかりとミックスされた素晴らしいお店でした。  もう外観から100点。九十九里の海と空を思わせるような、美しい青い外壁が特徴です。ラジコンにも力を入れていて、それらのステッカーが貼られているのもかっこいいですね〜〜。また、地域のイベントにも協力しているそうで、お店にはそのポスターも貼られています。  店内はプラモパラダイス! 商品は常に入れ替わっていて、最近発売されたアイテムもずらり。もとは別の場所で営業していたのですが、平成元年にこちらへ移り、今のスタイルで営業を続けているそうです。棚の上までびっしりとプラモデルが積まれている光景は、なんでこうも胸を高鳴らせてくれるのでしょうか。ドアを開けた瞬間から興奮が止まりませんでした。  レジの近くには、最近おすすめの工具類がセレクトされています。常連のお客さんからの情報も聞きながら仕入れているそうで、ステッドラーのピグメントブラッシュペンも専用什器に並んでいました。店主さんは、商品専用の什器が用意されているアイテムが好きなのだとか。什器があると、ついつい仕入れたくなっちゃうそうです。そんな素敵なこだわりも持っている、優しくて楽しい方でした。  お外のこちらの空間には、かつてミニ四駆のコースを置いていたそうです。多くの子供たちが遊びに来て、それこそすごい賑わいだったとのこと。店主さんの話を聞いていると、この地面から、僕もあの頃夢中になっていたときの熱が伝わってくるようでした。模型店で感じる、そういう熱みたいなものが僕は大好き。その興奮がまた、「プラモデル作りたいな〜」という気持ちにさせてくれます。  そして、お店の前のベンチが最高。岩崎模型店では、かつて子供たちのために「アイスクリーム」も販売していました。アイス専用の冷凍庫には、東金のたくさんの子供たちが腕を突っ込み、好きなアイスを選んで買っていったそうです。そのアイスを食べた子たちも大人になり、今でも模型を楽しんでいる人がきっといると思います。その名残として置かれているのが、このアイスクリームのベンチ。お店で買ったプラモを並べて写真を撮ったり、ここに座って友人たちと今日買った模型について語り合ったりするのも良いですね。  そして僕は、棚の一番上に、ずっと作りたかったタミヤの「ミーティア&V-1セット」を発見して購入。これも出会いです。ジェット機の黎明期を感じさせるこのセットに、こんな素敵なお店で出会えたことが、本当に嬉しかったのでした。  初めて訪れた街で、自分の大好きな趣味のお店に出会える。それだけで、その街にまた来たい理由がひとつ増えます。青い外壁を見てワクワクしたことも、かつてここで遊んだ子供たちの熱を感じたことも、プラモデルを楽しんできたからこそ味わえた喜びなのだと思います。お外に出ても、プラモデルはこんなふうに僕を楽しませてくれる。岩崎模型店で買ったミーティアを作るときには、きっとこの街とお店のことを思い出すことでしょう!

【レビュー】机上のゴミは吸って、隙間のゴミは吹き飛ばす!/模型机にちょうどいい370gのハンディクリーナー #工具 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】机上のゴミは吸って、隙間のゴミは吹き飛ばす!/模型机にちょうどいい370gのハンディクリーナー プラモデルを作っていると、机の上にはニッパーで切ったプラくずやヤスリで削った粉がどんどん溜まっていきます。いちいち家庭用のデカい掃除機を持ってくるのは面倒だし、たまにゴミ箱に落とすくらいが関の山……というズボラ生活を送ってきた私です。しかし模様替えをしてそれなりにキレイな環境を構築したため、欲しいのは机の近くに転がしておいて、気になったら片手でサッと使える掃除機。要求性能は「プラくずが吸えればOK」そして「なるべく小さくて軽い」ということ。そんな条件で買ったのが、ZSZSというメーカーの充電式ハンディクリーナーでございます。  重量は約370gとめちゃ軽い。USB Type-Cで充電できるコードレスタイプで、もともとは自動車の車内清掃を想定した製品です。モーターの最高回転数は10万rpmと謳われていますが別にそれはよくわかんないや。こちらが吸いたいのはプラスチックの破片なので、とにかく吸ってくれれば問題なし。実際、ニッパーで切り飛ばしたゲートや削りくずを片付けるには充分な仕事をしてくれます。こういう道具は吸引力の強さより、掃除したいときにすぐ手が伸びることのほうが重要です。  なにより良いなと思ったのがゴミ捨ての簡単さです。透明なダストカップは本体からあっという間に外せるし、その中に収まったステンレス製のフィルターとHEPAフィルターも簡単に脱着できます。メーカーによればどちらも水洗いでき、乾燥させれば繰り返し使用可能(HEPAフィルターは替えも売ってるぞ)。模型製作では大きなプラくずだけでなく細かな削り粉も吸い込むから、ゴミを捨てるだけでなくフィルターそのものを簡単に掃除できるのはありがたい。掃除機のメンテナンスに時間を取られていては何をやっているのかわからないのでね!  車内清掃用ということでノズル類もいろいろ付属しています。シートの隙間やエアコンの吹き出し口など、普通の掃除機では入りにくい場所を掃除するためのものなんでしょうが、模型机で使うならとりあえず細長い延長ノズルがあれば充分です。あ、もちろんクルマを持っている人はこれらのアタッチメントが重宝するでしょう。  驚いたことに、この掃除機は吸い込み口だけでなく排気口にもアタッチメントを装着できます。つまり吸引ではなく吐出……つまりブロワとして空気を吹き出す使い方も想定されています。掃除機というのはゴミと吸い口の距離が離れると途端に吸い取るのが難しくなるのですが、ブロワなら細いノズルから勢いよく空気を送り込んで、奥に入り込んだゴミを吹き飛ばせます。机の上のプラくずを吸うことしか考えていなかったのに、これが意外なほど便利……!  たとえばイスの座面の裏のわけわからんところや塗装ブースの奥や窓のサッシ。プラモデルを作っていると机の上だけでなく、案外あちこちにホコリや削り粉が溜まっているもんです。吸い口を押し当てにくい細い隙間でも、ブロワ用のノズルなら空気を送り込んで中のゴミを追い出せます。さらにビニールプールやボールなどに空気を送り込むインフレーターノズルまで付属しているので、夏場の子供の水遊びにも役立ちます(いままではものすごくじれったい乾電池タイプのインフレーターを使っていたよ……)。プラモ机の掃除機を買ったはずなのに、なんだかんだで子育て世代にもうれしい機能が付いてきたという次第。  もちろん吹き飛ばしたゴミが消えてなくなるわけではありません。とくに細かい削り粉や塗料の粉をむやみに舞い上げるのは避けたいし、部屋全体をキレイに保つなら普通の掃除機や空気清浄機も併用するべき。それでも370gの本体ひとつで、プラくずを吸う、狭い隙間からゴミを追い出す、さらにはビニールプールに空気を入れるところまでカバーできるというのは非常によろしい。プラモデル用というわけではないけれど、模型を作る生活にこういう小さな家電がひとつ加わるのは、なかなか悪くない買い物だったのであります。それじゃまた。

【100均レビュー】網があなたの筆を守ってくれる!プラモデルの筆にもぴったりな「メイクブラシネット」 #工具 #筆塗り #100均 #nippper #プラモデル

nippper.com【100均レビュー】網があなたの筆を守ってくれる!プラモデルの筆にもぴったりな「メイクブラシネット」 妻のメイクブラシにみかんネットみたいなのが被さっていて驚愕!「なにこれ!? 筆先の保護に最高じゃん」と思わず声がでました。妻からは「結構昔からあるよ」と言われましたが、そんなことは関係ない! 俺は今知ったのです。100円ショップやドラッグストアに売っていると聞いたので、早速100円ショップで買ってきました。  「メイクブラシネット」。直球の名前です。メイクブラシは筆先の形状や硬さがさまざまあります。それらの毛先の形状を保持し、保管や持ち運びもしやすくしてくれるのがこのメイクブラシネットというわけです。プラモデル用の筆も、目の前のプラモデルにとってはメイクブラシです。僕たちがよく使うプラモデル用の筆にも活用できるか早速実験です。  袋を開けると、適度な腰のある筒状のネットが出てきます。30枚も入っているので、一袋購入すれば問題無しでしょう。お好みの長さにカットして使用できます。  使用するときは、筆の柄の方から通します。毛の方から通すとネットが毛に引っかかってジ・エンド。毛先にダメージを与えてしまいますよ。  よく使用しているSSDブラシ72も綺麗におさまりました。これで毛先も守られて安心です!  幅広の筆も安心です。ネットが柄の形状や筆の形状に追従して、包み込むように筆を保護してくれます。  細い面相筆のようなタイプは、ネットと毛の間にだいぶ空間ができます。それでも筆には直接物が当たったりしなくなるので、何も無いよりは防御力はアップします。筆入れなどにこの状態で入れておけば、あまりにひどい入れ方をしない限り、筆先を保護してくれるでしょう。  キャップタイプなどは筆の形状に左右されますが、筆の形状に追従してくれるネット製ならあなたが持っているさまざまな筆にピッタリとフィットしくれますよ。ぜひお気に入りの筆はメイクブラシネットで保護してくださいね。それでは〜〜。

【レビュー】タミヤ1/35のデザートワゴンの物語は荷物の山の隅にある。 #キットレビュー #タミヤMM #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】タミヤ1/35のデザートワゴンの物語は荷物の山の隅にある。 『ものがたりの家』という本を買ったのだけども、これがずいぶんと楽しくて、時間を見つけては本棚から引っ張り出して読んでいる。その中に籠居中の情報屋の家と題した戦車を利用したものがあって、これがとてもいい。作れそうな感じがするし、こういう表現は楽しそうだなと思った。車体から棒を渡して屋根にする、みたいな。  「これかな?」という戦車はなんとなく目星はついたのだけど、それだと違いが目立つような気がした。近づけば近づくほど似ていないことがわかるというか、再現に固執する部分もある気がしたし、この辺は難しい。なので、居住性や家としての役割としてはその上を行くであろうと思い、タミヤの1/35デザートワゴンを買ってきた。箱型の車体はいかにもたくさん人が入りそうな感じ。  パカパカと開閉する大きなハッチも3つあるので用途が伝わるプラモデルだなと思った。たくさんの人をどんなところへも運ぶぞというのが伝わるデザインなのも良い。戦車のように転輪をたくさん作ることになるがポリキャップが二種類あることに気をつけるとよさそうで、私は気づかず作ったので車体にはめるときに無理やりねじ込むこととなった。  強度抜群、荷物の脱落防止や吊り下げスポットにどうぞといわんばかりの柵がたくんさんあるのが結構好きで、こういうところで「戦車っぽいと思ったが、まるで違うな」と気付けるのは作ることで得られる楽しさ。あと、素体となったプラモデルがあるような組み心地で追加パーツを盛っていく工程が面白い。  一番驚いたのは、パカパカ開く前方のハッチの上にさらに装甲を重ねるところ。こういうところに「動いて楽しいプラモデル」から「ディスプレイとしてのプラモデル」という変化をバッチリと感じられる。この手の意匠からプラモのコンセプトを読み取る仕草としてはシャーシの裏面に開けられたスイッチを仕込むべき穴というものがあり、これはこれで「昔はモーターを仕込んで動かすものだったのか」という味わい方がある。ただ、それとはまた違う向きでのタミヤが提供したいと思った当時の遊びの方針が見えてくるところに面白さを感じる。  たくんさんの荷物を積んでくれと言わんばかりにリュックサックなどが納まったランナーがある。これはボックスアートでも「とにかく荷物を積んだデザートワゴン」という様子がわかるので、最後にとびきりの演出をするためのものだと理解していた。説明書を見ても紙面を大きく割いているし盛り上がりどころなのだが、その隅っこに子犬の図が書いてあって、犬がいるのかという驚いた。全然気づかずに組み立てていたのだ。色を塗って屋根を仕立ててなんて想像を膨らませる中で、人がいる風景はなんとなく描けていたが、犬がいるのもアクセントとしていいじゃないか。本で見た情景とは違う、物語のある家を作れそうだ。

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。初めてでも戦車模型の楽しい道を一緒に走り抜けてくれる最高相棒プラモ「タミヤ ドイツRSO/01 多用途牽引車」 #キットレビュー #戦車・軍用車両 #花金プラモ #タミヤMM #nippper #プラモデル

nippper.com花金だ!仕事帰りに買うプラモ。初めてでも戦車模型の楽しい道を一緒に走り抜けてくれる最高相棒プラモ「タミヤ ドイツRSO/01 多用途牽引車」 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週はタミヤの戦車模型「1/35 ミリタリーミニチュア」シリーズ(以下MM)の最新作、「No.394 ドイツRSO/01 多用途牽引車」をご紹介します。カッコ可愛いこの見た目、間違いなくMMシリーズのアイドル的存在になれるキャッチーな車両と言えると思います。プラモの構成も最高なので、ぜひ作ってください。早速プラモを見て行きましょう!  MMシリーズには数多くの勇ましい戦車や装甲車がいますが、このようなかっこよさと可愛らしさを両立した車両もラインナップされています。新たに加わったこのRSO/01は、第二次世界大戦においてドイツとソビエトが激戦を繰り広げた「東部戦線」に向けて送り出された車両。秋から冬にかけての雨や雪により、人や車両、馬の足までをも奪うほどの過酷な地面環境に対応するために開発されました。「RSO」という言葉もドイツ語で「東部戦線装軌式牽引車」を意味します。  出来上がると手のひらに乗るくらいの車両ですが、本キットは荷台に幌を展開した状態と骨組みのみの状態を選択可能な仕様となっているので、見た目よりもパーツ数はみっちり入っています(写真は先日開催された、全日本模型ホビーショーで展示された様子)。  中央にあるのが骨組みのみの状態。こちらもシンプルなかっこよさがあります。ふたつ買って並べたくなりますね〜〜。  タミヤのディテールを思いっきり味わいたいなら幌がおすすめ。まるで先ほどの骨組みが中に入っているような素晴らしいシワが表現されています。  しかも内側に非常に大きなのり代が用意されています。位置がズレない、しかもしっかりと接着できると、まさに至れり尽くせりなのです。  荷台のもう一つの主役である底板のディテールも最高。プラですが「木」にしか見えません。このパーツにダークブラウンでスミ入れしたら、まさに木に化ける。そんな素晴らしいディテールが刻まれています。  RSOの特徴であり、東部戦線の過酷な地面環境を踏破するための足回り。こちらは細部まで実感たっぷりに表現されています。  アイドラーホイールやドライブスプロケットの内側の超細かいギザギザなんて、完成したらほとんど見えません。こういうところにも、作っている人が楽しめる要素を掘り込んでくれているので、ちょっと単調になりがちなホイール製作も、ルンルンで楽しめます。  プラ製の部分分割履帯は、初めて作る人にはちょっとハードルになる部分。しかしこのように転輪に、転輪を取り付けるための起点となる小さな軸を用意して、取り付けやすいようにしています。  この軸の形状と同じ穴が履帯に用意されているので、その通り嵌めれば、履帯接着の第1歩は完了! はじめの一歩が決まれば、あとは説明書の通りに貼り合わせていくだけで、綺麗に仕上がります。両方合わせて15分ほどで組み上がりました。  空冷V型8気筒のガソリンエンジンも再現されています。組み立てると、プロペラシャフトで車体後部のディファレンシャルに動力を伝達している方式が見て取れます。また燃料タンクのディテールもとてもかっこいいので、ぜひ組み立て時にじっくりと見てほしいです。  そしてこのエンジンやシャシー部分は「ランナー1枚」で完成します(ランナーとはパーツがつながった枠のこと)。1枚のランナーからパーツを切り出し続けるので、その分あっという間に形になります。様々なランナーを反復横跳びすることなく、1枚のランナーをジョギングするように走り抜けられるのです。考えられたパーツの配置による組み立てやすさを、ぜひ体感してください。  シートの薄い布のシワも素敵! このシートをフレームから外すと、簡単なハンモックが作れたようです。そんなこともわかる、ペラぺラ感が伝わってくるパーツです。  そして室内パーツをエンジンの上に被せます。ここが接着剤を使わなくても、素晴らしいほどシンデレラフィット。組んでから塗りたい人への配慮をしてくれたのかな? と思わず思ってしまいます。  車のようなデザインでも、装起式車両であることを感じさせてくれる2本のステアリングレバー。RSOのキットは車内も非常に凝った作りになっています。  付属するフィギュアも、このステアリングレバーとバチピタ。レバーを握った瞬間は、フィギュアと車両が繋がる、まさに人馬一体の儀式と言えましょう。  牽引もできる車両なので、車両後部の牽引部には、別売りの「5cm対戦車砲 Pak38」などを連結することも可能。RSOの情景作りも楽しめます。  悪路での走破性を高めるスノートラックも本キットの特徴的なパーツです。こちらは切り出すだけで車体側面に装着できるように、まとまった形状で成型されています。全日本模型ホビーショーで聞いたのですが、こちらカットすることで、足回りにも装着できるそうです。  おそよ3時間で完成!! 全ての部位に面白い工夫があって、常に驚きの連続。小さな車両の中に、戦車模型製作の楽しいアイディアがてんこ盛りです。  しかも、嵌合があまりにも素晴らしいので、先ほどの組み上がった状態から、ここまでバラせます。完成後に接着できるので、「運転席は組みながら塗るか〜」とか考えなくていいです。どんどん形にして行きましょう!  塗料も万全! タミヤから混色無しでカッコよく塗れる色が揃っています。塗装にもチャレンジしてみようと思わせてくれますよ。  窓の塗り分けも怖くない! カット済みの専用のマスキングテープが同梱されています。これを窓に貼っておけば、安心です。  組む楽しみ、そしてその先の塗装へも導いてくれる。RSO/01。まさにプラモデル製作の様々な道を一緒に走破してくれるであろう、最高のキットです。ぜひこの週末楽しんでください。それでは!

【レビュー】京子のジャパンを作ったら、楠みちはるの絵がもっとカッコよく見える!/アオシマ 1/24『シャコタン☆ブギ』 #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】京子のジャパンを作ったら、楠みちはるの絵がもっとカッコよく見える!/アオシマ 1/24『シャコタン☆ブギ』 ハコを開ければパープルのボディカラーが転がり出てきてとても嬉しい! 白いボディだったら、"京子のジャパン"という最終イメージとの間にいきなり「塗装」という工程が立ちはだかります。たとえ塗るつもりであったとしても、まず紫のプラスチックパーツが目に入れば「ひとまずこのままでも大丈夫かも」と思えるのは大きいことです。  そこへオーバーフェンダー、板っぱね、外付けオイルクーラー、メッキの深リム弥生ホイールといったパーツが並んでいます。ベースは名作の呼び声も高いアオシマのHGC211スカイライン 4ドアですが、やんちゃなカスタムパーツによって『シャコタン☆ブギ』に登場する京子のクルマへと変貌するプラモデルです。  シャシーを裏返すと、パーツを大量に組み付けなくてもそれっぽい見た目になる深い彫刻が。排気系、デフ、ミッション、フロアの凹凸まで一枚の部品へ景気よく彫り込んであって、黒いプラスチックのままでもクルマの裏側としてかなり賑やかです。もともとは昭和50年代に開発された金型なので古風に見えますが、シャシ裏を細密に分割するハセガワに対し、立体感のある彫刻でなるべくパーツ数を抑えるのはいまのアオシマの新キットにも受け継がれているコンセプト。アオシマ製カーモデルの持ち味は「"省略"と"物足りなさ"は違うものなんだぜ」と語りかけてくるところにあるなと毎度思います。  シャコタン・ハの字を表現するために、金属製のリベットをナナメに固定するプラパーツの構成があまりにも新鮮です。ベースキットは前輪をリベット、後輪を金属シャフトで保持する設計なのですが、このキットでは不思議なカタチの追加パーツによってリベットを強引に傾けるという仕組み。こんなファジーな組み味でちゃんと4輪接地するのか……? と少々不安になりましたが、ボディを載せてみればなんの問題もなく、ビシッとアライメントが決まることに驚きました。古いキットに新規設計のパーツを組み込んでルックを変えるという商品そのものが、古いクルマに部品を足して自分の欲しい姿へ持っていくカスタムカーカルチャーを体現しているようで最高です。  室内のパーツはシンプルだし、床には電池ボックスなど昔の設計を感じさせる造作も残っています。しかし個人的には、これくらいのパーツ構成が「プラモデルを作っている」という感覚と、「カタチがみるみる出来上がっていく」という感覚のちょうどいいところにあると感じます。クルマのプラモデルだから室内を徹底的に作り込むのももちろんいいんです。でも最後にはボディを被せるのだから、とにかく早くスタイリングを見たい……!というならそこまでやらなくてもOK。「どこまでやるか」を作る人が決められるくらいのあやふやさと密度も、プラモデルの良さだと思うのです。  パッケージには漫画のコマとカラーイラストがあしらわれていて、眺めていると京子に惚れそうになります。そして完成した模型をメインイラストと同じくらいの角度に置いて写真を撮ると……おお、ちゃんとスタンスを表現できているじゃん。ところがよく見ると、イラストでは左前輪とフェンダーがノーズの横からはみ出て描かれています。実車として考えればありえない見え方なのだけれど、そのおかげでクルマのキャラクターがガボーンと強調される。模型という立体を横に置いたことで、楠みちはるが現実のクルマをそのまま描いているのではなく、カッコよく見える方向へ形を押し出していることに気が付かされるわけです。プラモデルを作った結果、漫画の絵が前よりよく見えるようになるというのも面白いもんでございます。  カーモデルにも古いやつ、新しいやつ、細かいやつ、「お手軽」を謳ったやつと、本当にたくさんの選択肢がある昨今。しかし私は、こういう’80年代あたりのアオシマのカーモデルのありかたが結構好きです。クルマの模型として必要最低限の部品があり、少々あやふやなところとは接着剤を片手に対話して、組みながら「このキットはこうしたいんだな」と意図を探っていく。そして既存のボディやシャシーへ社内外で蓄積したホイールやエアロや小物を組み合わせ、ひとつの強烈なキャラクターを作る。ひとつの仕様を突き詰めて再現し、絶対に組み間違えないよう設計された現代の最新モデルとはまったく違う楽しさがここにはあります。カーモデルってどんなものだろう……と手をこまねいている人も、『シャコタン☆ブギ』を知らない人も、ぜひともこの紫のボディを手に取ってください。

【レビュー】「エイリアン2」のグリーンアーミーメン?劇中の人間キャラ15名が丸っとそろう、ミニチュアゲームキット / GF9 #キットレビュー #フィギュア #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】「エイリアン2」のグリーンアーミーメン?劇中の人間キャラ15名が丸っとそろう、ミニチュアゲームキット / GF9 実はまだまだ知られていないキットが眠っている、海外ミニチュアキットの世界。掘ってみると、なかなか立体物を見られない意外な版権ものが見つかったりする。今回紹介するキットも、そんなアイテムのひとつ。米国バージニア州発のゲームメーカー、Gale Force Nine(以下、GF9)が展開する、ALIENS(邦題: エイリアン2)のミニチュアゲームだ。  エイリアンウォーリアーがセットになったキットを以前紹介したが、こちらは、登場する人間キャラクターがまるっとセットになったアイテム! シガニー•ウィーバー演じる主人公のリプリーのみならず、海兵隊のメンバーや生存者の少女ニュート、SF史上最悪のブラック企業ウェイランド•ユタニの手先、バークまで、総勢15名が3枚のランナーに収まっている。成形色は濃いめのグリーン。組み立てるだけでグリーンアーミーメンのような佇まいになるので、無塗装で飾ってもいい雰囲気だ。各ミニチュアは、だいたい1/50ぐらいの大きさで、小さめながらも、人物の顔の特徴をしっかり捉えた精巧な作り。  一番小さい、子供のニュートですら、目の塗り分けができるほど、しっかりモールドされている。この映画をきっかけに人気となった、主人公リプリーが履く、リーボックの伝説的スニーカー「エイリアンストンパー」もこのサイズでしっかり再現!  女戦士バスケスとドレイクは、劇中でも印象的だった「M56スマートガン」を構えたポーズで立体化。撮影用のプロップは、第二次世界大戦中のドイツ軍の汎用機関銃「MG42」をベースに製作されている。右端は、ドウェイン・ヒックス伍長。同キャラクターを演じる俳優、マイケル・ビーンは、エイリアンだけでなく、プレデター、ターミネーターと名だたるエネミーに殺害されたことのある、3冠王俳優だ。  こんな具合に、立体化に恵まれない、劇中の名脇役たちや手持ちの武器も同スケールでそろうのはうれしいところ。それぞれのキャラクターを塗りながら、資料を集めて、バックグラウンドや俳優について調べるとより、映画本編への知識と愛着が深まりそうだ。同シリーズには他にも、エイリアンクイーンやビショップ、パワーローダーのセットも存在するので、本作のファンはぜひチェックして欲しい。

【レビュー】プラモデル塗料の調色に「とても小さい」が調子いい!/1オンスの紙コップ #工具 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】プラモデル塗料の調色に「とても小さい」が調子いい!/1オンスの紙コップ 塗料や薄め液の供給が不安定になりそうだから買い溜めとくといいよなんて話がちょっと前にあった。でも年に数個プラモを塗って完成させるくらいの自分のようなペースだと、今ある分を使い切る前に品薄なんて解消されそうだ。 ちょうど買ったばかりでもあったからね。そうは思いつつも、「せっかくなら薄め液の節約でも考えてみるか」と軽い気持ちで導入してみたら存外に良かった 「とても小さい(1オンス)紙コップ」を紹介したい。 ▲左から5オンス、3オンス、1オンス、各種塗料ビン。  エアブラシのカップに入れるために塗料を希釈するとき紙コップをよく使うんだけれど、ホームセンターや100均一に広く出回ってるSサイズ(3オンス/90ml)はそれでもまだ大きい。希釈するときって薄め液を継ぎ足したうえで「かき混ぜられる」最低限の嵩(かさ)が欲しくなるので、どうしても必要以上の量を作ってしまいがち…。 ▲「底」が狭いので少量でも「嵩」が出来て混ぜやすい。  それがSSサイズ相当とでもいうべきサイズの紙コップ(1オンス/30ml)だとその望んだ「少量の希釈攪拌」が容易になる。一般的なエアブラシのカップ容量ピッタリの量を希釈できるのかというと、それでもまだ多めな量にはなるのだけれど、それでも「足りなくなったときの保険」程度の量ですむ。大量に瓶に補完するため波々とした量の調色というわけでもなく、皿の上で筆先で調色するような量でもない「エアブラシのカップに注ぐ分+α」程度の量の調色や希釈にとても具合がいい。 ▲買ったままの100個包装状態でもコンパクト。  そして文字通り「小さい」のでストックがかさばらない。背が低いおかげで狭い作業机の上に塗料を入れたまま置いても、手に当たって倒してしまうリスクも減る (形状的に倒れにくいとかいうわけではない)。用途に即した容量というたったそれだけのことが想像以上に快適だった。小さいので使い捨てるときのゴミの量も激減する。導入から廃棄までのサイクルを通した使いやすさが光る、小さくて頼もしいアイテムなんだな。

【レビュー】ドラクエ×プラモが最高に楽しい理由/ドラゴンクエストプラスチックモデルキットシリーズ『キラーマシン』レビュー #キットレビュー #フィギュア #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】ドラクエ×プラモが最高に楽しい理由/ドラゴンクエストプラスチックモデルキットシリーズ『キラーマシン』レビュー スライム、ドラキーと可愛らしいモンスターのプラモが発売されていたドラゴンクエストプラスチックモデルキットシリーズに、第3弾としてついに格好良いモンスター代表の『キラーマシン』が登場しました。スライムよりも格段に色数の多いデザインですが、ほとんどが成型色で色分け済み。箱を開けると爽やかな2色のブルーのランナーがパッと目に飛び込んできます。  組み立てには接着剤もニッパーも不要でパーツは手もぎでランナーから外せます。「ドラクエ大好きだけどプラモは初めて」という人でも、このプラモ1個買ってくるだけで作れます。 ボウガンの矢は1パーツ構成なのでランナーからもぎ取るだけ。秒で完了です。  矢の羽や剣のつば等シールによる色分け箇所がありますが、成型色だけでもこの仕上がり。格好良いキラーマシンが簡単に出来上がります。各関節には十分な可動範囲があり、モノアイを動かして表情もつけられて、シンプルながらも本当によく出来たキットなのですが「このプラモ最高に楽しい!」と思ったのは、この先の話なんです。  プラモってこうやって組み立てるだけで十分楽しいけど、やっぱり塗装するともっと楽しいですよね。そして特にキャラクタープラモではやりたくなりますよね、色変え。ドラクエのモンスターってこのプラモの色変えに最高の題材だと思うんです。「別に色変えなんてガンプラでもよくやる事じゃない」と思われるかもしれません。パッと思い浮かぶのは様々なパーソナルカラーに塗装されたザク等ですが、ザクは色を変えてもザク。でもキラーマシンは違います。ということで、色変えして作りましたのでご覧いただけますか。  じゃーん!メタルハンターの完成です!  実はキラーマシンは銀色になると『メタルハンター』という、強さも生息地域も違う別のモンスターになるんです(強いのはキラーマシンの方です……)。ちなみに赤になると『タイプG』というモンスターに、黒だと『デュランダル』というモンスターになります。色が違うだけなのに色が違うだけじゃないなんてめちゃくちゃ楽しい! これはまさに色変えの為にあるようなプラモです。  キラーマシンタイプは他にも沢山の種類があります。私は一番思い入れのあるメタルハンターにしましたが、もちろんそのままキラーマシンで仕上げるのも良いでしょう。キラーマシン専用の水性ホビーカラーも発売されていますから。高性能な水性塗料や模型用マーカーの登場で、塗装のハードルがグッと低くなった今の時代にこのキットが発売されたというのもポイントだと思います。シンプルなデザインですから初めての塗装にもピッタリ。ぜひ皆さんの一番好きなキラーマシンタイプのモンスターを作ってくださいね。それではまた。

【レビュー】中国最新鋭ステルス戦闘機は「ゴースト」とともに遊弋する/新時模型 J-50 with 攻撃-11 #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】中国最新鋭ステルス戦闘機は「ゴースト」とともに遊弋する/新時模型 J-50 with 攻撃-11 これは中国・瀋陽飛機工業集団が開発中と見られる次世代戦闘機、いわゆる「J-50」のプラモデルでございます。もっともJ-50というのは今のところ正式名称ではなく、軍事メディアや航空ファンの間で使われている俗称みたいなもの。ちょっと目撃情報があるくらいの素性のよくわからん飛行機がもう1/144スケールででプラモデルになっているというわけですね。で、機体の上半分のパーツと、下半分のパーツがハコから出てきて、これをバコッと合わせる。はい、ほとんど完成です。えっ!? まだなんにもしてないけど!? 尾翼がないから、あっという間にだいたい飛行機になってしまうのである。単刀直入に言えば、味気ない。  昔の戦闘機なら胴体があって、主翼があって、水平尾翼と垂直尾翼があって、それらがちょっとずつ合体することで「飛行機になってきた!」というワクワクがありました。ところがこのJ-50にはそれがほとんどない。なんなら「これからの戦闘機の模型って、もしかして全部こうなっちゃうのか?」という漠然とした不安を覚えます。ステルス性という「電波の見た目」に支配された飛行機は洋の東西を問わず、僕らの知っている論理とは無関係に巨大なヌメッとした一枚板みたいなカタチになっていく……。戦闘機の姿が変われば、当然プラモデルの組み味まで変わる。未来の飛行機を作っているはずなのに、未来の飛行機模型まで見せられているような気がしてきます。  とはいえ、この巨大な板にもなんじゃこれ……というポイントがあります。主翼のいちばん端っこにスライド金型を用いた小さな穴が開いていて、そこへちっちゃな動翼を差し込むのです。ご丁寧に薄い翼端の下側にはモコッと可動部の覆いがあって、実機の写真が出たときにも「そこ動くの!?」「ステルス性、大丈夫なの!?」とみんなが気にした場所なんすよね。胴体も尾翼もツルンツルンにしたくせに、最後の最後で翼端がピョコッと動く。最新鋭機なのに、ここだけがなんか親しみ深い何かを残している……。  腹側にはウェポンベイがあります。中に入るミサイルは白いプラスチックで、ランナーから切り出してダボにはめればズラッとキレイに並んでくれます。これがすごく楽しい。飛行機模型のミサイルって地味に面倒で、細いパイロンに接着して、正面から見たら一本だけ曲がっていたり、完成したあとに指を引っかけてポロッと取れたりしがち。ところがこいつは穴にはめるだけで頑丈に、しかもキレイに整列するんですから、ステルス機じゃなくてもこの方式になっていたらいいなと思いました。  ウェポンベイの扉と脚庫の扉は、それぞれ開いた状態と閉じた状態を選べます。着陸脚は白と黒のプラスチックを組み合わせるだけでかなりそれらしく見えます……というのもヘンで、誰もJ-50の着陸脚をちゃんと見たことがないんだから「それらしい」以上のことが言えない! こういう最新鋭機のプラモデルには、精密再現とはちょっと違う面白さがありますね。まだみんなが写真を睨んで「あそこはこうなってるんじゃないか」と言っている段階のものを、先に手で触れるカタチにしてしまうという媒体なんだなぁ。  ただし、脚扉の嵌め込みが猛烈に硬くてビビりました。接着剤なしで組めるのはありがたいのだけれど、「このまま押したらどっちか折れるな」という場所も散見され、こういうときはプラモデルなんだから穴を広げるなり、ピンをちょっと削るなりして調整する必要があります。  で、今回は脚を出さずに完成を急ぎます。せっかくディスプレイスタンドが入っているし、この飛行機はどう考えても空中に浮いている姿のほうがカッコいいし、ウェポンベイも脚庫も閉じた状態で組めます。閉状態の扉を所定の場所にはめると、扉が飛び出したり奥にズボッと落ち込んだりしません。機体の表面とぴたりツライチになります。たったそれだけなんだけど、飛行機模型をたくさん作っているとこれがどれだけありがたいか感じ入るはずです。すべての飛行機模型が今すぐこうなっていたら、飛んでいる姿をもっと味わえるよなぁと。  スタンドに載せると、圧倒的に薄い! さらに尾翼がなくて、どっちを向いているのか一瞬わからなくなるくらい平たい。そしてこの箱には無人機の「攻撃-11」もふたつ入っています。攻撃-11のスタンドはふたつが違う高さで迎角を取って飛んでいる姿勢になるので、これをJ-50の隣に飛ばしてみるわけです。すると単体では「なんだこのカタチ」としか思えなかった3機が、急に意味のある並びに見えてくるというか、ほとんどSF世界のルックになります。  有人戦闘機の横を無人機が飛ぶ。どちらが何を見て、何を撃って、どう役割分担するのかはまだよくわからん。しかし「これからこういう編隊が普通になるのかもしれない」という絵が出現します。J-50だけなら、まだ正体のよくわからない最新鋭機の模型ですが、攻撃-11まで一緒に入っていることで、これは「未来の航空戦」をうまいことパッケージングした商品になるわけです。上下を貼ったらほとんど完成して「味気ねえな」と思った模型が、最後には知らない時代の空を見せてくる。そこまで含めて、このプラモデルはよくできているなぁと思った次第。みなさんも、ぜひ。

【工具レビュー】工具の定位置が、そのままお出かけバッグにもなる!「Mr.マルチバッグ」でプラモ作りをもっと自由に。 #工具 #塗料 #nippper #プラモデル

nippper.com【工具レビュー】工具の定位置が、そのままお出かけバッグにもなる!「Mr.マルチバッグ」でプラモ作りをもっと自由に。 模型展示会や工作室への持ち運びはもちろん、メイン工具の常駐場所にもなる、とっても便利なバッグ「Mr.マルチバッグ」をご紹介します。工具メーカーであるGSIクレオスが、プラモ製作を快適に楽しめるようにチューンした、まさにモデラー専用バッグとも言えるアイテムです。僕も仕事柄、たくさんの工具や塗料を持って移動することが多いのですが、そんな時にもめちゃくちゃ活躍しています。  こちらがMr.マルチバッグ。しっかりとしたポリエステル生地でできているので、とても頑丈です。デザインもシンプルで、とても使いやすいです。  蓋を開けると、その内側にはメッシュポケットがあります。紙やすりやスポンジヤスリなどを気軽に放り込めます。  購入時、内側の仕切りはGSIクレオスによる初期配置になっています。この仕切りはマジックテープで固定されていて、取り外せます。そのため、仕切りの位置を変えて、自分好みの収納スペースを作れるのです。工具のサイズに合わせられるので本当に便利。マジックテープも強力なので、仕切りが倒れてしまうこともほぼありません。  内側の側面には、ニッパーなどにフィットするポケットもあります。模型工具がピッタリと入るサイズになっているのはさすがです。  家にはたくさんの工具があるので、「切る・貼る・削る」に対応できる工具一式を、3セットほど組むことができます。そのひとつをこのバッグの中に入れて、持ち運びできるようにしています。家の中でも、自分の部屋からリビングに移動して模型を作る時などに便利です。  また、別売りのMr.塗料スタンドがバッグの中にピッタリと収まります。工具を入れたスペースの蓋のような役割も果たしてくれます。  先日、仕事で「赤系の色」の塗料をたくさん持っていくことがあったのですが、すごくスマートに収まり、快適に撮影現場へ行くことができました。このように、塗料の持ち運びもサポートしてくれます。  肩紐も付属するので、ショルダーバッグにもなりますよ。肩に掛ければ、両手を空けておけます。  お部屋でメイン工具の常駐基地として使うもよし! 持ち運び用のバッグとして使うもよし! まさにマルチなMr.マルチバッグ。お値段も手に取りやすいので、ぜひあなたの工具入れに活用してください。とってもオススメですよ〜〜。

食卓に置くべき自動車模型/楽プラ スナップキット  スバル サンバー トラック

nippper.com食卓に置くべき自動車模型/楽プラ スナップキット  スバル サンバー トラック 「食卓に何か模型を置くなら何がいいかな?」と、そんな事をぼんやりと考えてみたわけですよ。なんかちょっと可愛くてあまり主張しすぎず、食卓に溶け込む様に似合う模型…。そんなこんなで私が食卓に置いて楽しんでいるのがこの「楽プラ スナップキット スバル サンバー トラック」です。サイズ感もちょうどよくて、これより大きいとちょっと食卓の場所を取っちゃって邪魔だなぁって感じがするし、これより小さいと荷台に載せられるものもかなり限られちゃう。ほんと絶妙なサイズですっかり我が家の食卓を彩る仲間です。  "楽プラ"の名前のとおり、組み立てもめちゃくちゃ簡単。楽プラおなじみのこの折り畳み式の内装ですが、2つのシートの後ろが何も無いのがなんだか新鮮。考えてみたら軽トラって2シーターだし、実車の内装もほとんど内張が無い。これって結構スパルタンなレーシングカーみたいな構成ですね。説明書にもしっかり記載された「農道のポルシェ」の愛称は伊達じゃない。  地味にうれしかったのがこの塗装済みのホイール。なんか、いわゆる鉄チンホイールっぽさがよく出てるんですよ。メッキとも違う、成型色とも違う、ちょうどいい感じの輝きと質感が塗装で再現されているのですごく良いです。  実際、塗装も必要ない……んだけど、この立体的なワイパーを見ていると、だんだんここだけ塗りたくなってきたのでワイパーと窓枠だけ筆で塗っちゃいました。塗りたくなったから仕方ない! 艶消しの塗装は筆の跡も目立ちにくいし、水性塗料で塗っておいたらはみ出た箇所もマジックリンで簡単に拭き取れるのでオススメ。塗装せずとも良い見た目になるキットだからこそ、ちょっと寄り道感覚でひと手間加えて自身の制作欲を満たせるところもすごく楽しいところだと思ってます。塗料が乾いたらパチパチ組み立てて完成。  何かを積める荷台がある。たったそれだけのことなんだけど、それだけで遊びの幅がとてつもなく広がります。作業机の上に置くならインク瓶を積んでみるとか、置く場所毎に何を積もうか?と考えるのも結構楽しい。でも、なんとなく自分は軽トラは農業で使うイメージが強いから、やっぱり食卓に置きたいかな……というわけで、我が家では食卓で七味唐辛子を荷台に載せています。田んぼと食卓を繋いでくれる自動車模型。あなたも食卓に置いてみたくなってきたはずです!

【コラム】プラモデルのモチーフには乗ってみるべし! 「横須賀オータムフェスタ」でめいっぱい艦船を楽しむ。 #コラム #トラベル #軍艦・船 #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】プラモデルのモチーフには乗ってみるべし! 「横須賀オータムフェスタ」でめいっぱい艦船を楽しむ。 神奈川県は横須賀で、10月10日に開催された「海上自衛隊 横須賀地方隊 オータムフェスタ2026」。横須賀の自衛隊基地が一般開放され、海上自衛隊と海上保安庁の艦船を見学できるほか、ここ横須賀の自衛隊がどんなことをしているのか、という展示も見られます。  私もグレーの艦船をたっぷり模型的に楽しんでいます(前回の記事をご覧ください)。写真は「まや」のマスト。プラモデルで見慣れたあの小さなパーツ、本当はこんなカタチをしているんだね~。  続いて見えてきたのはコンパスマーク。そう、これは海上保安庁の船でおなじみのシンボルです。今回オータムフェスタにやってきたのは、PLH-03「さがみ」。1979年就役の大ベテランで、写真でもなかなか年季の入った部分が見えます。  かつては「おおすみ」という名前でしたが、新しい船にその名前をゆずり、2022年に「さがみ」と改名されています。そのため「さがみ」の名前でプラモデルを探すと、一見なさそう。でも、ピットロードが1/700の「つがる型巡視船」として立体化しています。「おおすみ」のデカールは入っていますが、「さがみ」の艦名はなさそうです。  ヘリコプターを運用するため、海上自衛隊の艦船と似た感じのレイアウトになっています。搭載するヘリコプターの名前は「るりかけす」。海上保安庁のヘリコプターには、鳥の名前がつけられているそうです。この日はいませんでしたが、2015年に就役した新しいシコルスキー式S-76D型を相棒に、日夜仕事に励んでいたようです。  全長105mということで、やや小ぶり。プラモデルで「ボートダビットをつけたけど、これ、人が通れるのか?」と思うような狭い隙間を、その身で体験できます。700倍にすれば、だいたい通れるんですね~。  予備のアンカーも、そのディテールがプラモデルにしか見えなくなってきます。艦船模型をやっているおかげで、自分が1/700の人間になったような気持ちになれて、船の上がとても楽しい。海上保安庁の船とはいえ、細かい装備には護衛艦と同じようなものもあるんだな……。そんなことを、ひとつひとつの「パーツ」から感じられます。  お腹がすいたなら、カレーを食べなさい……。折しも同じ日に「秋のよこすかカレーFes.」が別の場所で開催されていましたが、こちらの会場にもキッチンカーが出張していて、カレーを食べることができました。ちょうど友人と合流するタイミングだったので、ふたつ買って待機。しらせカレーは辛くなくて食べやすく、大盛りもあっという間に完食。  さあ、ラストは砕氷船「しらせ」です。でっかいその身で氷に乗り上げ、重みで砕いて進む。文字どおりの砕氷船です。日本の秋から冬にかけて南極へ向かい、現地で冬を過ごすための物資や人員を運び、春に戻ってくる。このサイクルを毎年繰り返しています。今回は南極に向かう前なので、全体がキレイに整っているとのこと。じつは先代にも、この二代目「しらせ」にも、1/700のプラモデルがあります。両者はサイズも似ていますが、細かい違いがあるので、並べるのも面白いですよ。  そのふたつの違いが最も際立つのが、船体後部のこの部分。ここにはコンテナをそのまま搭載できます。確かに、これはいいアイデアですよね。南極に向かうための荷物をたっぷり積むなら、詰め替えなくていいものはコンテナのまま積んでしまえばいい。こうした合理的なアイデアが光っています。結果的に、オータムフェスタで公開された主要な艦船にはすべて乗れて、大満足。プラモデルの人としては、まるで自分が1/700になったかのような体験でした。しかも、今回乗った艦船はどれもプラモデルになっている。さて、どれを作ろうか。そんなことを考えながら、よこすかカレーFes.にも向かったのでした。おしまい。

【レビュー】16年前の傑作は、カタチを変えずに強くなった。/IMS「バッシュ・ザ・ブラックナイト 強化装甲仕様」の中身を見る #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】16年前の傑作は、カタチを変えずに強くなった。/IMS「バッシュ・ザ・ブラックナイト 強化装甲仕様」の中身を見る■本記事はボークスより商品の提供を受けて作成しています(PR)  いきなりだが、バッシュ・ザ・ブラックナイトのデザインはマジでスゴいと思います。両肩をはじめところどころに溜色のアクセントが入るものの、「黒騎士」の名前どおり前身が黒く、色で魅せるというよりも、とにかくシルエットだけでキャラクターが成立しています。もちろん『ファイブスター物語』第一話の激闘で脳を焼かれた我々の認知にバイアスがかかっていることは否めないのですが、そのカタチをプラスチックモデルにしたボークスのIMS 1/100 バッシュ・ザ・ブラックナイトが、16年の時を経て「強化」されたとなれば、改めてその姿を拝みたくもなるというもの。 >ボークス IMS 1/100 バッシュ・ザ・ブラックナイト 強化装甲仕様  改めておさらいしておくと、IMSは『ファイブスター物語』に登場するモーターヘッドをインジェクションプラスチックキットで立体化するボークスのシリーズです。2009年発売の「S.S.I.クバルカン ザ・バング」に続く第2弾として、1/100 バッシュ・ザ・ブラックナイトが発売されたのは2010年。腰の装甲を軟質パーツで吊るして脚の動きに追従させるなど、かなり独特な構造を持ったキットでした。組み味には少々ピーキーなところがあるものの、完成した姿はめちゃくちゃカッコいい……と、現在に至るまで多くの人達に評価されてきた名作です。  今回発売される「強化装甲仕様」でまず面白いのは、昔のキットを全部作り直したわけではないということ。新たに金型が起こされたのは2種3枚のランナーで、胴体フレームや肩、股関節、足首などの構造を更新。ポリエチレン製だった一部の軟質パーツもPS樹脂のパーツに置き換えられています。新規開発のランナーと、16年前から使われ続けているランナーが一緒に入っているという内容だと考えればわかりやすいでしょう。  ランナーは19枚で合計413パーツ数と、数字だけ見るとなかなかの物量ですが、バッシュ・ザ・ブラックナイトのデザインゆえに大ぶりなパーツも多く、左右共通のランナーも5セットあり、すべてのランナーをテーブルの上に広げてみてもそこまで威圧感はありません。  旧キットで特徴的だったのが、関節や装甲の接続に使われるポリエチレン製の軟質パーツを重なり合う装甲の可動ギミックにも使っていたこと。たしかに構造を作るには便利なのですが、一般的なプラモデル用接着剤では接着できず、塗装にも向いていないため、この素材との付き合い方は作り方によって悩ましいポイントだったのは事実。しかし今回の強化装甲仕様ではその基部が新しくPS樹脂で作られ、ディテール表現はよりシャープに。さらにプラモデル用接着剤で接着できるのはもちろん、普通のプラスチックモデル用塗料で塗れるようになりました。  変更点はその他の部分にも及んでいて、胴体フレーム、胴体から肩へつながる関節、股関節、足首など、完成後の可動や保持力に関わる場所には新しいパーツが投入されています。ランナーを眺めているだけでも、「名作と呼ばれた外装をいかにして現代的な内部構造とマッチさせるか」を考えた改修であることが見て取れます。箱の中に新旧のランナーが入り交じっていること自体が、このキットに込められた自信を感じさせるポイントと言えましょう。  正直言いまして、パーツの位置決めにはややファジーなところがあります。(これはモーターヘッドのデザインを追い求めるうえである種トレードオフになるポイントなのですが)パーツの裏側にあるホゾやピンを所定の位置に差し込めば勝手に正しい位置に決まるという感じではないので、いったん仮組みして、隣り合う装甲とのつながりや全体の線を見ながら角度を調整し、接着していくのがよさそうです。ただ、「ここだ!」と思える位置にパーツが収まったとき、流麗なアウトラインが現れる快感を味わえます。  最近、この手応えはスケールモデルを組んでいるときの楽しさに近いなと思うようになりました。パーツの位置や角度を見ながら、正しい外観になるところを探していく。そうやってモーターヘッドの複雑なカタチをプラスチックモデルとして組み上げていくこと自体が、IMSの面白さのひとつなんだと思います。 16年前の外装パーツを活かしながら、関節や装甲の接続部には新しい設計を入れる。昔のバッシュのカタチを変えずに、組み立てや可動に関わるところを更新したのが今回の強化装甲仕様です。新旧のパーツが一緒になったバッシュを最後まで組むとどうなるのか。全体を組み上げての感想はまた後日。 >ボークス IMS 1/100 バッシュ・ザ・ブラックナイト 強化装甲仕様

【マーカーレビュー】「そこに色があったから塗れた!」Arrtx90色のマーカーセットで見つけた、フィギュア塗装に便利な3色。 #工具 #フィギュア #塗料 #nippper #プラモデル

nippper.com【マーカーレビュー】「そこに色があったから塗れた!」Arrtx90色のマーカーセットで見つけた、フィギュア塗装に便利な3色。 キャップを開けるだけで水性アクリル塗料で気軽にプラモデルの塗装が楽しめる「水性アクリルマーカー」。Arrtxの「90色ペイントマーカー ブラシチップ アーティスト用」は、明度が高く鮮やかな色が多数ラインナップされていて、さまざまなプラモデルに塗れそうな色がセットされています。そしてこのセット、肌を塗る「フレッシュ」の色味が多数入っていることにも最近気がついたのです。そこで今回、タミヤの1/35スケールの兵隊さん、我らnippperが大好きなアニキの顔をこのマーカーで塗装してみました。  使用するのはS009、S16、S50。ここら辺が戦場でうっすらと焼けた肌にぴったりそうな感じ。水性アクリルマーカーは、エナメル塗料でスミ入れしても溶けないので、最後の仕上げに「タミヤ スミ入れ塗料 ピンクブラウン」をディテールに流し込もうと思います。  マーカーはつや消しスプレーを吹き付けてから塗ると、さらに塗りやすくなります。今回もつや消しスプレーでコートしてから塗装開始。まずはS50で影色となる茶色寄りのフレッシュを塗っていきます。  S50が乾いたら、S16を塗装。目元や顎の下など影が濃く出そうな部分は塗り潰さないようにして、S16を塗っていきます。マーカーの塗料は、乾いた後は上塗りしても溶け出さないので、重ね塗りがとてもしやすいです。そしてこのように1回塗りなら下地がうっすらと透けます。  S16を塗り終えた状態。これでも結構雰囲気が出てきました。さらに肉眼で見る時はここまで拡大されないので、より雰囲気ある仕上がりに見えますよ。  額や、鼻先、顎先など光が当たりそうな部分に明るいフレッシュであるS09を塗ります。  最後にタミヤ スミ入れ塗料のピンクブラウンを全体に薄く塗り、綿棒で余分な塗料を拭います。  完成! ディテールにしっかりとスミが入って、より立体感が出ました。ここまでたったの10分です。  こちらは同じ方法で塗った違うアニキのフィギュア。水性アクリマーカーは筆先も適度な硬さがあるので、細部も狙えます。さらに乾燥した上から塗っても溶け出さない、一度塗りでしっかりと伸びて発色も良いという特性が、このような顔を塗るのにも適しています。それっぽい雰囲気でサクッと色をつけたい、筆塗りだとなんか自信がない……そんな人にとっては大きな力になってくれること間違いなしです。フレッシュの色が充実している「「90色ペイントマーカー ブラシチップ アーティスト用」」で、ぜひフィギュアの塗装も楽しんでください。それでは〜。

【レビュー】プラモデル用ニッパーにスター誕生/WAVE 「HG偏心片刃ニッパー」の切れ味と強靭さ体感せよ! #工具 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】プラモデル用ニッパーにスター誕生/WAVE 「HG偏心片刃ニッパー」の切れ味と強靭さ体感せよ! ゴッドハンドのアルティメットニッパーの出現とコロナ禍を契機としたプラモデルブームによって、片刃の極薄刃ニッパーはずいぶん普及しました。プラスチックを押し潰すことなくスパッと切断でき、切り口が白くなりにくい。一度使えば手放せなくなる工具ですが、切れ味を追求するあまり刃を薄くしすぎ、うっかりラフに使えば刃先が欠けたり曲がったりするものも少なくありませんでした。そんな片刃ニッパー界に、久しぶりに「おっ!」と思わせる新星が現れました。ガチでオススメ、WAVEの「HG偏心片刃ニッパー」でございます。  このニッパーの新しさは、切れ味を刃の薄さだけに頼っていないこと。刃を開閉する支点を従来のニッパーよりも先端側にずらした「偏心テコ」の構造によって、軽い力でも強い切断力を発揮できます。刃にある程度の厚みを持たせて強度を確保しながら、テコの力で鋭い切れ味を実現したのが本商品。従来の極薄刃ニッパーが薄さで切れ味を稼いでいたところに、WAVEは支点の位置を変えるという別の方法を持ち込みました。電工ニッパーの世界ではこうした思想の商品もあったのですが、なるほど、プラスチック用ニッパーにもあっていいよな!  実際にプラスチックを切断してみると、その手応えはなんとも独特。「パチン」でも「サクッ」でもなく「ヌカッ」と切れます。刃先でプラスチックを押し潰す感覚が少なく、いわゆる2度切りをすれば切断面の白化も最低限に抑えられます。しかも極薄刃のニッパーで感じていた「うっかり壊しそう」という緊張から少し解放されるのが最高。もちろん精密工具だから無茶は禁物ですが、切れ味に全振りの薄刃ニッパーと較べると使っているときの安心感が明らかに違います。切れ味と強靭さはトレードオフだと思っていたのに、両方を欲張っていいというのだから面白い。  その強靭さがいちばんよくわかるのが、太いランナーの切断。これまでは刃先を傷めないようランナーの余計な部分を切り取るには普通の頑丈なニッパーを使い、ゲートをきれいに落とすときだけ極薄刃ニッパーに持ち替えるのが定石でした。ところがHG偏心片刃ニッパーは、強度のある刃の根元を使えば直径3mm程度のプラスチックまで切断できます。太いランナーも、細いゲートも、これ1本で次々に切っていけるというのはありがたい。切断する対象によって工具を持ち替える必要がないだけで、プラモデル作りのテンポがずいぶんよくなります。  もうひとつ、片刃ニッパーには構造上の悩みがあります。切れ刃をパーツにぴったり沿わせてゲートを切断するため、ゲートの生えている方向や周囲の形状によって、どうしても刃が当てにくいことがある……ということ。パーツ形状に合わせてニッパーの入れ方を工夫しなければいけないのですが、これが地味に面倒くさい。ところが今回のHG偏心片刃ニッパーは、よく見ると同じWAVEの「匠TOOLS 極薄刃ニッパー」とは切れ刃の向きが逆になっています。これがよりスピーディーにきれいな仕上がりを求めるうえでは実に都合がいいコンビになるのです。  HG偏心片刃ニッパーは右手で握った時に切れ刃が手前、匠TOOLS 極薄刃ニッパーは切れ刃が奥にあります(左利きの場合はそれぞれ切れ刃の位置が逆になると思ってね)。つまりこの2本を机の上に並べておけば、ゲートの位置に合わせて都合のいいほうを手に取ればいい。切れ味のいいニッパーをもう1本買ってもプラモデルを作るのが2倍楽になるとは限りませんが、刃の向きが違う2本なら話は別。切断する力も、刃を当てられる方向も選べるのだから、作業はずいぶん快適になります。税込5478円、2026年12月発売。久しぶりにニッパーという工具そのものに新鮮な驚きがありました。これはスター誕生と言っていいでしょう!みなさんも、ぜひ!

【レビュー】アツいプラモで最後の残暑を吹き飛ばせ!/タミヤ 1:35 チャーチル・クロコダイル #キットレビュー #戦車・軍用車両 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】アツいプラモで最後の残暑を吹き飛ばせ!/タミヤ 1:35 チャーチル・クロコダイル 朝晩は涼しくなってきましたが日中は暑い日が続きます。年々過ごしやすい気候が短くなるなぁなんて思うこの頃ですが、今回はそんな最後の残暑を吹き飛ばすアツいプラモデルを組んでいきます。  このキット、火を吹く戦車がモチーフです。もう熱い。そう聞くとトンデモ兵器かと思ってしまいますが、実戦も経験し、敵にはかなり恐れられたと言います。そのあたりの経緯などは、組立説明書に書かれた濃密な解説を読みましょう。実車の持つ歴史の厚さを感じられます。  歴史といえばキットの方に目を向けると、シャーシ(車体の底面)に電池を入れる表示があります。かつてはモーターで走る駆動モデルだったことが伺えます。プラモにも歴史ありですね。  大型の戦車ですがランナーは5枚。うち1枚は牽引する燃料タンクなので、本体部分は程よい部品数でサクサクと組み上げていくことができます。パッケージからも分かるように車輪が多い車両ですが、車体と車輪との接続部分はすでに一体となって成形されているので、2パーツからなる転輪を切り出してスポスポとはめていきましょう。足周りを含めて大きめなパーツが多いので、スピード感を感じつつ組み上げれば、車体は出来上がりです。  戦車の顔である砲塔も大きなパーツを合わせていきます。砲塔は上から見ると左右非対称な形。こういうところは、プラモデルとして組むからこそ気づけるポイント。車体とのテクスチャーの違いも感じながらあっさりと完成です。  砲塔と車体を組み合わせるところで組立説明書は終了。クロコダイル最大の特徴である燃料タンクの組み立ては別紙にまとめられています。とはいえこっちの組み立て説明書は両面印刷の1枚だけ。本体そのままの勢いで組んでしまえる分量です。  最後の最後で本体とタンクを合体! ボリュームたっぷりのアツい戦車が完成しました。火を吹けるし、しかも通常の戦車としても運用できる。そりゃあ恐ろしいよなぁ。驚きの機能と歴史をもったモチーフにも、適度なディテールと滑らかな組み心地、そして「こんな戦車もあるんだよ!」という発見を与えてくれるプラモデル自体にも、残暑を吹き飛ばすくらいのアツさが詰まったキットです。今年もとんでもない暑さでしたが、それももう終わり。ほんの少しだけ夏にノスタルジーを感じつつ、秋の夜長に皆様もぜひ。

【レビュー】量産型は2機並べるとより輝く。MODEROID「パイソン」を組んで、あの頃の第一小隊を再現する。 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】量産型は2機並べるとより輝く。MODEROID「パイソン」を組んで、あの頃の第一小隊を再現する。 「同じキットを2つ同時に手に入れたくなる瞬間」がある。私にとってその衝動を激しく突き動かしたのが、グッドスマイルカンパニーのMODEROID「MPL-97Sパイソン」です。  1989年から1990年頃といえば、リアルロボット路線を中心とした「プラモデル化されるロボットアニメ」が一時的に減少した時期だった記憶があります。そんな中、初期OVAや劇場版を経てTVアニメ化され、登場するレイバーを精力的にキット化してモデラーを熱狂させてくれた作品が『機動警察パトレイバー』でした。  主役機であるAV-98イングラムの洗練されたカッコよさにノックアウトされたのは言うまでもありませんが、TVアニメ第7話「栄光の97式改」でフォーカスされたのが、主人公たちが所属する第二小隊の「隣」、特車二課第一小隊が駆る「97式改 パイソン」でした。設定上は最新鋭のイングラムに比べ、やや旧式で対レイバー戦でも苦戦するポジションでしたが、この機体がとにかく格好良かったのです!  テレビアニメ放送当時、イングラムやヘルダイバーはプラモデル化されたものの、残念ながらパイソンはキット化の機会に恵まれませんでした。バンダイから1/60スケールの固定式ソフビが発売されたり、トイシリーズ「クロスギア」でイングラムと並び商品展開されたりと、当時から人気の高さは伺えましたが、「組み立てるプラモデル」としてのパイソンは、長年ファンの間で“お預け”状態だったのです。そんな長年の渇望を、令和の最新技術で見事に叶えてくれたのがMODEROIDシリーズです。  このパイソンの何がツボかと言うと、圧倒的な「量産型ロボット感(ガンダムでいうジム感)」に尽きます。主役機イングラムのようなスマートなヒロイックさとは真逆の、無骨で角張ったフォルム。機動隊員のヘルメットを思わせるフェイスシールド付きの頭部。そして、実際の防護盾と重なる大型シールド。まさに、一目で機動隊員のシルエットを彷彿とさせるデザインです。  さらに画面越しではなく、模型という立体物を手にするからこそ初めて深く理解できる構造の面白さがあります。特に首後ろに設置された赤色灯部分のメカニカルな配置や、後頭部ディティールのカッコ良さ! 手の中でクルクルと回しながら全方位で眺められるプラモデルだからこそ、「ここ、こんなにイカす造形になっていたのか!」という新たな発見と感動が押し寄せてきます。  何気に嬉しいのがこのクリアパーツの親切設計です。メインカメラと赤色灯は着色済みのものと無色クリアのパーツと2種類が用意されており、塗装をせずともパチ組みだけでイメージ通りのパイソンが完成します。こだわりたい塗装派は無色パーツを使って自分好みのキャンディ塗装などを突き詰めることもでき、どんなスタイルのモデラーにも嬉しい気配りが行き届いています。極めつけは、この「昭和の警察機動隊車両」を思わせる地味ながらも味わい深いカラーリング!  そのすべてが、昭和オジサンモデラーの心を激しくくすぐります。  そして何より、劇中の第一小隊でも第二小隊のイングラムと同様に、パイソンは「2機同時に運用されている」というのが最大のポイントです。やはり量産型感のあるロボットは、複数並べてこそその魅力が何倍にも膨れ上がるのがモデラーの常ではないでしょうか。  付属の水転写デカールには、五味丘巡査部長が乗る1号機の「211」、結城巡査が乗る2号機の「212」、そしてそれぞれのナンバープレートまでバッチリ用意されているので、まさに2機揃える楽しさと必然性があるのです!  MODEROIDのキットは、現代の技術でサクサクと形になるため、2機同時製作も全く苦になりません。1号機・2号機としてあなたの手でじっくりと形にしてみてください!

【コラム】離れたつもりがすぐそばにいる/素材もキットも手がけるタミヤには頭が上がらない! #コラム #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】離れたつもりがすぐそばにいる/素材もキットも手がけるタミヤには頭が上がらない! 最近はミニチュアゲームを精力的に楽しんでいるのもあり、結構プラモデルから離れていたのだけど、スチレンボードを使って家を作り始めてから急に事情が変わってきた。一通り作り方を教わった後に、自宅で実践すると「これは分野は違うがほとんどスクラッチビルドだな」と気づく。 作りたいものをイチから作っていく作業はプラモデルの中でも難易度が高いというか、到底やることのない分野だと思ったからだ。専門誌に載るものすごいいうまい作例に「スクラッチビルド」とかいてあると驚いていたものだが、それに少しだけ近づけたというか。  何軒も家を作っているのだけど、そもそも同じパーツを二つ作ることが難しいし、寸法通りに切ったのに合わないという設計ミスに遭遇することもある。会心の出来! と思ったら窓枠にシャープさが足りないのは愕然とした。正確に角度を出したりビシッと切り出すという行為とスチレンボードの相性が良くない……と気づいたのはそのときだった。 スチレンボードは加工性は高いがエッジが上手く立たない。加工性は劣るがプラ板はエッジが立つ。そして、ミリ単位の幅を確実に担保してくれるのはプラ棒で、窓枠はまさに角棒を使えば上手くできたと気づいたのだった。ただし、壁面に石や板の風合いを出すという点では柔らかなスチレンボードが優れているので、各々に活躍の場があって適切に使えば仕上がりが段違いというわけだ。そして、それはどれもタミヤが出していて、そのつながりの中にプラモデルもいる。  こんな風に家を作っていると、同じパーツがいくつも精度良く並び、組み立ての感触も文句なしのタミヤのプラモデルは本当にすごいと思う。そして、手作りの先にあるよくできた工業品はとても眩しい。しかし、一方で材料はタミヤから買っているものの、手作りの家はハンドメイドならではの雰囲気や、遊んでいるゲームとのバランスをプレイヤーなりに解釈して世界に降り立つわけなので、オーダーメイド的で良いと思う。  「プラモデルから離れている」なんて言ったはものの、じつはタミヤが支えるモノづくりのお世話になっていた。そして、同じメーカーが出す製品だからこそ、プラモ、手作りの差を手にとるように理解したり、互いの良さに気付けたりしたのだと思う。パッケージの強度を持たせる厚紙すらも、家を作る型紙にちょうどいいので頭が上がらない。

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。「このブルーにひと目惚れ!」塗らずに惚れ込む、ティタノマキアのヴェクトール。 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #花金プラモ #nippper #プラモデル

nippper.com花金だ!仕事帰りに買うプラモ。「このブルーにひと目惚れ!」塗らずに惚れ込む、ティタノマキアのヴェクトール。 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、グッドスマイルカンパニーの「MODEROID」から、プロモデラー・NAOKIによる模型発信のオリジナルコンテンツ『ティタノマキア』に登場する「ヴェクトール」をご紹介します。まずはこのブルーを見てください。とってもいい色でしょう! この姿、塗装せずに組み立てたものなんですよ。  エメラルドグリーンにも見えるブルーと、白をたっぷり混ぜたような淡いグリーン。この2色がとにかく最高。ランナーのまま並べても美しくて、「この色のロボットを早く組みたい!」とニッパーを握る手にも力が入ります。プラモを作りたくなる理由って、こういう色との出会いでもいいんですよね。  しかもこの色、きれいだな〜と眺めているだけではもったいない。箱には組み立て説明書のほかに、機体解説やフォトストーリーを掲載した冊子が入っています。これを読むと、目の前のパーツがぐっと違って見えてくるんです。  ヴェクトールが纏うこの色は、作中のフェイエトール帝国軍の制式採用色。機体解説ではロビンズエッグブルーとされ、戦場では帝国軍の機体を象徴する色として、恐れとともに「インペリアルブルー」と呼ばれているそうです。僕が惹かれた色が、この世界では強い帝国軍の存在を知らせる色でもある。そう知ると、この成型色のまま完成させたい気持ちがますます強くなります。  色に惹かれて組み始めると、今度はパーツの造形に見入ってしまいます。『ティタノマキア』を手がけるのは、トップモデラーとしてもおなじみのNAOKIさん。そのディテールセンスをたっぷり堪能できるのが、機体を支えるフレームです。  ティタノマキアのキットで僕が好きなのは、大きな塊のパーツに、細かなディテールをみっちりと刻んでいく構成。ひとつのパーツを手に取っただけでも、段差や溝、機械らしい形が次々と目に飛び込んできます。それを組み合わせることで、さらに奥行きのあるメカができあがる。組む前も、組んでいる途中も、見どころがあるんです。  メインのブルーと淡いグリーンに、フレームのグレー、関節のゴールド。組み立てることでそれぞれの色が所定の位置に収まり、機体のカラーリングがほぼできあがります。さらに、細かなセンサー部分は塗装済み。小さなオレンジが最初からピシッと入っているのがうれしい! ここが決まっているだけで、組み上がったときの満足感が違います。  そして僕が、ティタノマキアをはじめとするMODEROIDのキットで毎度楽しみにしているのが「手首」。ヴェクトールも本当にいい。四角い指でも、丸い棒を並べたような指でもない、絶妙な半丸の形をしています。丸みのある装甲と、鋭く伸びるパーツが同居したヴェクトール。その姿に、この指の形がすごく馴染むんです。小さなパーツですが、全身のかっこよさを支えている大切なところです。  小さなパーツといえば、この人も忘れてはいけません。機体と同じ1/48スケールのパイロットフィギュア。僕はこのパーツを「ティタノアニキ」と呼んでいます。  機体の隣に立たせれば、ロボットがどれくらい大きいのかを想像できる。コクピットに座ってもらえば、「こんな姿勢で操縦するんだ!」と、機械の中に人がいる実感が湧いてきます。巨大なロボットと僕らをつないでくれる、小さくても頼れるアニキです。  こうして組み上がった姿は、後ろから眺めてもかっこいい! きれいなインペリアルブルーの装甲と、その隙間から見えるフレーム。それぞれの形と色がお互いを引き立てています。塗らずにここまで楽しめると、いろんな角度から眺めたり、ポーズを変えたりする時間もたっぷり欲しくなっちゃいますね。  さらに、組み終わったからといって、ランナーを片付けるのはちょっと待った! 共通ランナーに含まれるパーツの中には、ヴェクトールの組み立てでは使用しないものもあります。でも、これもなかなかいい形をしているんです。付属のジョイントと一緒に眺めていると、「これをどこかに付けたらどうだろう?」と想像が膨らみます。  自分だけの機体を作ることも、ティタノマキアの楽しみのひとつ。ヴェクトールは設定上も、さまざまな装備によって用途に合わせた姿へと変わる、汎用性の高い機体です。好きなパーツを合わせてみたくなる気持ちを、機体の設定まで後押ししてくれる。これは遊びたくなるでしょう!  その楽しさをすぐに味わえるのが、付属武器の「オルタレッジ」。中央のユニットを境に、前側と後ろ側のパーツを好みの組み合わせにできるんです。長くしてみたり、短くまとめたり。武器の形が変わるだけで、持たせた機体の雰囲気まで変わって見えるのが面白い。パーツを机に広げているだけで、カスタマイズ魂が爆発します。  最初は「この色、いいな」で手に取ったヴェクトール。組んで造形に惚れ込み、冊子を読んで色にも愛着が湧いて、気づけば似合う武器まで考えている。完成したころには、すっかり自分の愛機です。  今週末は、この美しいインペリアルブルーをそのまま楽しんでください。塗らずにかっこよく仕上がったぶん、余った時間で武器をひと組み替え。……あれ、こっちもいいな。もうひと組み替え。どうやらヴェクトール、完成してからも週末を離してくれそうにありませんな〜〜。ぜひ本キットで最高の週末をお過ごしください。

【レビュー】令和の世に、コスモ星丸のプラモデルが「貼って作る」仕様で現れた。 #キットレビュー #フィギュア #SFメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】令和の世に、コスモ星丸のプラモデルが「貼って作る」仕様で現れた。 その可愛く丸っこい見た目とは裏腹に「どけ!ミャクミャク!オレが、オレこそが万博マスコットだ!」と言いそうなそこはかとない不気味さを持つコスモ星丸のプラモデルです。1985年つくば万博でしょ。いろんなメーカーが「なんでもかんでもプラモデルにしたら売れるかもしれない!」と思って躍起になっていた時代だからコスモ星丸だって当然プラモデルになってたんじゃないのかと思わんでもないのですが、それが令和の世に爆誕するのですからすごいことです。  ランナー(パーツがくっついた枠)はわずかに2枚。どこがどの部位なのか一目瞭然のパーツ分割で、なにかこう、すごい体験が待っている!とかコスモ星丸の独特なラインを徹底的に追求してうんぬんかんぬんとか、そういうハイブローな論評はいっさい不要。可動ギミックもない、シンプル&キュートな組み立てキットとして、しかし厳然とそこに「ある」ということが最も強い説得力を持っている。そしてビビるのは、組み立てに接着剤を使うキットなんだよこれ。モチーフとか色とかパーツ分割の潔さとか見て勝手に「ハメコミ式のスナップフィットだろうな」と思ってたんだけど、貼るんですこれは。  このキットでプラモデルデビューする人がいるかどうかはわかりませんけど、今回が初めてとか昔作ったことあるみたいな場合はタミヤセメントの流し込みタイプ(速乾)か、Mr.セメントSPを買いましょう。パーツに接着剤を塗ってピタッとくっつけるのではなく、パーツとパーツをカポッと組んでから合わせ目に接着剤を流し込むのです。10秒もすれば動かなくなって、すぐに次の工程に進めます。パーツがくっつく、というのはとても楽しいことなので、それを素早く何度も味わえるというのは幸福の連続。科学の勝利でございます。  全体的にクリアランス(パーツ同士の間に意図的に設計されたスキマ)が少々大きめなので接着剤がドブドブ流れ込み、アドレナリンもジャバジャバ。組み立てが難しいところもないし、とにかくものすごいスピードでコスモ星丸のコロンとした姿が机の上に出現しますので、勢い余って2色連続で組んでしまいました。かわいいなオイ。  ちなみに我が家の息子は乳児だった頃に私の友人からコスモ星丸のぬいぐるみをもらっているため、このプラモデルを見た瞬間に「コスモ星丸じゃん」といきなり指摘してきました。単にレトロとかキッチュみたいな言葉で片付けられない、40年経ってなお強度のあるデザインは中学1年生の女子による原案を和田誠(平野レミの旦那だね)がクリンナップしたもの。プラモデルを通してまたひとつ脳にシワが増えました。みんなも作ろうね。そんじゃまた。

【レビュー】金型の形を想像したくなる、リッチなパーツの数々。「AMKのMig-31」が今見てもまだすごい件。 #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】金型の形を想像したくなる、リッチなパーツの数々。「AMKのMig-31」が今見てもまだすごい件。 今回紹介したいのは、AvantGarde Model Kits(以下、AMK)のMiG-31。ソ連が80年代初頭に実戦配備された、超音速の長距離迎撃戦闘機だ。ドッグファイトには向かないものの、高高度でマッハ2.83に達する高速性能を持つ。強力なレーダーの傘で敵機をいち早く検知し、長距離からミサイルで迎撃する運用方法から、空飛ぶミサイル基地とも呼ばれている。その独特の設計思想と役割もあってか、初飛行から50年経った今でも、ロシア空軍で使用されている、東欧の空の老兵だ。  本キットは、中国AMK社が2015年にリリースしたもの。発売からだいぶ経っているが、実機よろしく、まだまだ最新キットと渡り合える作りとなっている。1番の見どころは、コストダウンを図りたいメーカーなら、躊躇してしまうような、複雑なスライドを多用したパーツ群。  例えばこのコックピットブロック。パーティングラインの入り方やランナーの形状から見るに、5分割されたスライド金型が使用されているのがわかる。このパーツ成形により、機体の外装を塗装した後からでもコックピットを取り付けることが可能だ。  そして、AMKのキットの代名詞といえばこれ。一体成形されたミサイル。こちらも最低でも5分割のスライド金型で作られている。そのため、安定翼のリベットまでバッキバキのディテールで再現できている。複数のミサイルの接着や合わせ目消しは骨が折れがちだが、これなら労力も少ない。切り離すのがもったいないほど見事なパーツだ。  スライド金型を使用していないパーツの成形も凄まじい。機体外装は、凹リベットと凸リベットが使い分けられたリッチなディテールが楽しめる。本キットはAMKでの新規生産は終了しているが、その金型を引き継いだキットがアカデミーから、今年の10月〜12月に発売予定となっている。この挑戦的な金型から生まれたキットが気になる方は、ぜひチェックして欲しい。

【レビュー】プラモデルの「楽」はいつもあなたの中にある/アオシマ 1:32 フェラーリ 288GTO #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】プラモデルの「楽」はいつもあなたの中にある/アオシマ 1:32 フェラーリ 288GTO 先日発売された512BBもかなり嬉しかったが、アオシマの1/32楽プラシリーズに288GTO(正式名称は単に「GTO」とするのが正しい)が加わって小躍りしている。切り立った分厚いノーズからどことなくクラシカルなリア形状へと繋がる迫力のワイドボディはフェラーリのなかでもこのモデル特有の魅力があり、かつてフジミが発売していた1/24モデルよりも切れ味のあるエッジの立ったボディは実車の印象をしっかりと捉えたすばらしい出来だ。  ただこのキットに問題があるとすれば、シールの量とそれを貼り付ける難度が異常に高いことだ。シールというのはある程度の面積がなければその粘着力を存分に発揮できず、直径1mm程度の特に小さなものはピンセットで拾うのにも一苦労するし、ボディ表面に刻まれたディテールに圧着してもすぐに動いてしまう。さらにごく細いスリットも執拗にシールで再現されており、何よりボディ上下の境目に走る黒いラインも窓枠の下端などはパーツを取り付ける過程で元の位置に留めておくのが困難だ。  また説明書のイラストも上下左右が頻繁に入れ替わるため、モデルの天地とシールの上下左右を間違えずに貼るのにはオトナでもかなりの空間把握能力と注意力が必要だ。このシリーズの対象年齢は10歳に設定されているが、同梱された大量かつ詳細なシールを設計者の意図通りに貼りこなせる年少者はそう多くないだろうと感じた。極細のシールで再現されたボディサイドのトリミングや前後のスリットなどは、シールを貼らずに段落ち部分だけをアクリルマーカーでざっと塗って、はみ出した部分を爪楊枝などで摺り落とせばシールを貼るよりも圧倒的に楽に、美しく仕上がる。  これまで楽プラを何台も組んできたなかで、ここまで微細なシールを大量に貼らせるものはなかった。ところがフェラーリになると、実車の細かな色分けやトリムまでシールで"徹底再現"をする必要があり、シリーズ名にある「楽」とは乖離しているように思う。アオシマがわざわざ自分たちの商品コンセプトを損なうような仕様にしたいとは思えないので、(これは完全な邪推になってしまうのだが……)フェラーリ側のライセンス監修による再現要求が相当に厳しいのではないかと睨んでしまう。実車どおりであることを守るために「楽プラ」が全然楽じゃなくなっているのだとしたら、なんとも本末転倒な話である。  リア周りの造形やディテールはGTOの特徴をシンプルなパーツ構成で存分に表現した素晴らしい設計。ここもシールのかわりにアクリルマーカーを使うことであっという間にシャープに塗り分けられた(つや有りの透けない赤いプラスチックがなんと頼もしいことか!)。また、ドア後ろにあるエアインテーク内側をフューエルリッドの外観を再現しながら固定する方法などは設計者の快哉が聞こえてきそうな最高のパーツ分割だ。  おそらくこのキットを手にした多くの人が大量のシールに慄き、思うように貼れないことに苦心するはずだ。しかしプラモデルにおいてシールはあくまで手段であり、それを使うことそのものは決して目的ではない。楽プラというシリーズのコンセプトとして塗装指示ではなくシールという手段が選択されているわけだが、完成というゴールを目指したければ(そして「楽」をしたいのであれば)あなたの持っている道具を自由に使い、このキットの持っている高いポテンシャルを気持ちよく味わって欲しいと心から願う。

【マーカーレビュー】Arrtxのメタリック30色、プラモデルに塗ってみよう!ガンプラにぴったりの「センサーグリーン」もあります。 #工具 #ガンプラ #塗料 #nippper #プラモデル

nippper.com【マーカーレビュー】Arrtxのメタリック30色、プラモデルに塗ってみよう!ガンプラにぴったりの「センサーグリーン」もあります。 プラモデルの細部を、サッと塗ってかっこよくしたい! そんなときに頼りになるのが「水性アクリルマーカー」です。なかでもArrtxのマーカーは、色数も種類も豊富。「ここに塗ってみたい!」と思える色に出会えるのが楽しいんですよ。センサーをキラッと光らせたり、メカ部分に金属感を添えたり。細部塗装の定番であるメタリック色も多数揃っています。それが、こちらの「メタリックカラー30色セット」。これだけあれば、いつもの細部塗装に新しい色を持ち込めそう。しかも、ペンで手軽に塗れるなら最高じゃないですか!  でも、気になるのは「プラモに塗ると、どんな感じになるの?」ってこと。ならば、1色ずつ塗ってみよう! そうして始まったのが、本連載「Arrtxのメタリック30色、プラモデルに塗ってみよう!」です。  今回はガンプラのセンサーにぴったりの「メタリックグリーン」をご紹介します。このペンセットに入っているJ48という色です。キャップの色からして見事なセンサーグリーンですよね。  Arrtxの水性アクリルマーカーは、フェルト地の筆ペンタイプになっています。そのため見た目以上に細部を狙えるのが嬉しいです。モビルスーツの額にあるセンサーとかを塗ることもでます。  でもみんながみんな、このような奥まったところを綺麗に塗れる人類とは限りません。僕はなんとか人類に指先がかかっているタイプの模型好きなので、このようにセンサーの光が特大ファール。光が漏れているんだ! と力強く言いたいですが、そんなふうには見えません。ただのはみ出しです。  でも大丈夫! 「水性アクリルマーカーはマジックリンで消せるんだよ」。もうこれを最初に見つけてくれた人に感謝。綿棒にマジックリンを少量含ませます。  はみ出た箇所を拭き取れば、これだけできれいになります。綿棒をセンサーの奥まで入れると、中の色も消えちゃうので、表面サッと拭うようにすると良いでしょう。  ガンダムのツインアイも塗装できます。目の縁は黒になっているので、Arrtxの「90色マーカーセット」から98番の黒を併用します。  まずは黒を塗っていきます。いきなりフチのキワとかから塗らずに、組んだ後にほぼ見えなくなる、頭部とマスクの接続周辺あたりからマーカーを走らせていくと、「キワを塗るぞ!」みたいな余計な力が入らずにマーカーを動かしていけます。はみ出してしまっても、マジックリン綿棒ですぐに修正できるので、大丈夫ですよ。  こんな感じで塗り分けました。クマドリ部分にスミが入っているのは、はみ出した黒をマジックリンで拭き取ったから。はみ出しも有効活用だぜ!!(結果オーライ)  その上からJ48のメタリックグリーンを塗ってあげれば完成! キラキラと光るよりも、光が当たるっと淡く輝くメタリックになります。この塩梅が、成型色仕上げやソリッドなベタ塗り塗装にもちょうど良いアクセントになって僕は好きです。もっとキラッとさせたいぜ! って人は少し物足りないかもしれません。でもこれ1本で、さまざまなセンサーをマスキング無しで快適に塗っていけますので、とってもオススメですよ。それでは、次の色でお会いしましょう〜〜〜。またね〜〜。

【コラム】手を貸したい気持ちをぐっとこらえて。娘が初めての零戦を組み上げた日。

nippper.com【コラム】手を貸したい気持ちをぐっとこらえて。娘が初めての零戦を組み上げた日。 娘と一緒に、プラモデルの飛行機を作ってみたい。実家に帰省する際、そんなちょっとした「企み」があって、事前にキットを用意しておいたんです。一緒に帰省する小6の娘は、スナップフィットのポケモンのプラモを一度作ったことがあるくらいで、そもそもプラモには無関心勢。家でスマホばかりいじっている姿を見ると、なんだかなぁと思ってしまう。そんな娘と、僕なりのやり方で、思い出に残るような体験を共有したかったんです。  今回選んだのは、タミヤの1/72ウォーバードシリーズ。接着剤を使って組み立てる飛行機のプラモデルで、かなり細かいパーツもあります。という僕も、実はこの手の飛行機を作るのは初めてだったりします。でも「難易度が高すぎない?」という心配は、不思議とまったくしていませんでした。今回のゴールは、塗装をせずに、キットを最後まで組み立てること。まずはパーツを自分の手で飛行機の形にしてもらおう、というわけです。  そしていざ、キットとご対面! 事前にこの企画の説明をしていなかったので、娘からは想定どおりのリアクションが返ってきましたが、ここで怯まず「さぁ、始めよう!」と誘ってスタート。複数用意していたキットから娘が選んだのは「零戦」です。  「なにこれ! ちっさ!」「これ無理!」  小さなパーツを前にしてワーキャー騒いでいましたが、僕は「説明書をよ〜く見て!」と言うくらいで、できるだけ手を貸さないようにしました。「ひとりで作れた!」という体験を、彼女にしてほしかったから。初めのうちは騒いでいたものの、次第に集中モードへ。ブツブツ呟きつつも、零戦はどんどん組み上がっていきます。  僕も隣でサンダーボルトを組みながら、娘の進み具合をちらちらと。いやー、自分にとっても初めての飛行機模型ですから、なかなか新鮮な時間です。  娘は8割ほど組み上がったところでエネルギー切れ。その日はそこでおしまいにして、翌日の午前中にフィニッシュ! 小さなパーツを前に「これ無理!」と言っていた娘が、最後まで自分で組み立ててくれました。よく頑張った!  完成後の娘は「つかれた〜」とひと言。「またやりたい?」と聞いてみると、「もういいや」だそうで。そうか、もう一機! とはいかないか。でも、初めての零戦を最後まで組み上げてくれた。それだけでも、誘ってみてよかったなと思います。プラモを好きになってくれたかどうかは、まだわかりません。それでも、娘が大きくなったいつかに「そういえばパパとプラモの飛行機作ったなー」って思い出してくれたら嬉しいなぁ。

【レビュー】札幌のLIBERTY WALKをアオシマで味わいなおした日/1:24 リバティーウォーク No.10 LB★ワークス R35 GT-R Ver.2 #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】札幌のLIBERTY WALKをアオシマで味わいなおした日/1:24 リバティーウォーク No.10 LB★ワークス R35 GT-R Ver.2 HME2026きっかけでうん十年ぶりに往訪した北海道は札幌。現地で「LIBERTY WALK SAPPORO 北海道ってのがあるんだって!」と声をかけられ、酒を入れる前にストアを覗きにいった。駆け足で。そう、自分が生まれ育った土地にリバティーウォーク NAGOAY/HQがあり、そこから日本のカスタムカー文化が世界へ羽ばたいていくのを傍目から眺めてきた。それもあって確かめたい気持ちが相当だったのだ。時を経て「尾張小牧ナンバー」が燦然と掲げられる日が訪れようとは。この北の大地に新たな店舗がオープンという、門外漢ながら郷土の勇を見つめるような心持ちになってしまった。  帰路につき速攻で注文したのがこのアオシマ『1/24 リバティーウォークNo.10 LB★ワークス R35 GT-R Ver.2』だ。リバティウォーク札幌の店内に展示されたLB★R35が「The・LB(リバティーウォーク)」でしかなかったので迷いなしのチョイスだった。このワイドフェンダーのカスタム増装だけでも、もう嬉しい。  初手でボディを切り裂くタイプのカーモデルで正直面食らった。LBオリジナルの「20インチ深リムホイール」を履かせるのには、実車もボディをカットしているのだろうか? どうあれ、この作業も実車の模倣と考えた方が楽しいので、喜び勇んで超音波カッターを引っ張り出してきた。友人がウチに置いていったシロモノなのだが、熱したナイフでバターを切り裂くようにヌルヌルと刃が入っていき、過去イチで重宝した。使用頻度のわりに高価なツールではあるけれども、メチャ気持ちいい使い心地なのでオススメ。  初手で面食らったものの、キット自体は組みやすい方だと思う。速乾タイプの流し込み接着剤があればテンポ良く貼っていけるし、クリヤパーツやメッキパーツには充分なのりしろが用意されており、四苦八苦しなくても大丈夫。とはいえ初手が高カロリーな工作だったので、塗装はグリルや前後のツバ先をブラックに塗ったくらいに留めた。ボディは白のプラ成形色まんまで水転写デカールを貼りきり、プレミアムトップコート[光沢]で仕上げるという最低限の手数で済ませて組みきった。  このキット最大の盛り上がりポイントは、タイヤにPIRELLIロゴのデカールを貼るところだろう。「20インチ極薄引っ張りタイヤ」なのである。サイドウォールにタイヤメーカーのロゴを入れるのはレーサーやカスタムカーの通例なのだが、そのサイドウォールがこの LB★R35には存在していない。デカールをつまんでから「え。どこに 貼るのこれ……?」と一度固まった。箱の実車写真を見てようやく事態を理解したくらい。凄いぞLB★ワークス。カッコ良さが突き抜けている。そう、グッスマのデカール軟着剤と剛力軟化剤があれば難なく貼れたので、このチャームポイントはなんとしてでも貼ってもらいたい。  自由に歩く!!! 完成したLB★R35を箱にのせるとその強烈な世界感にシビれてしまった。デカール貼っている時はリアルロボットプラモみたいな手触りがあったし、ボディを零戦の濃緑色にしてからデカール貼ったらユニークかもしれない。とにかくカーモデルの枠から少し外れたところに面白みを感じるキットだった。  LIBERTY WALK SAPPORO 北海道/札幌ストアで迎えてくれたキメキメの兄さん姉さんらはストリートブランドの店員そのものであり、そこに掲げられているのはカーカスタムの文脈に留まらない「現在進行形の日本の美学」みたいなモノだった。それを求めるファンが世界中にいて、そのアイコンはLB★ワークスのカスタムカーが核となっている。アオシマのリバティーウォークのキットは日本の最新トレンドを模型にしているとも言えるので、もはやこれもカーモデルの枠から外れた何かなのかもしれない。なんか凄いな。そんなことを考えていたら他のLB★ワークスプラモが気になってしょうがない。次は何組もうかな。

光って動く機械仕掛けのシュモクザメを組み立てよう/ROKR 機巧次元 ハンマーヘッドシャーク #キットレビュー #SFメカ #nippper #プラモデル

nippper.com光って動く機械仕掛けのシュモクザメを組み立てよう/ROKR 機巧次元 ハンマーヘッドシャーク タムタムの店頭で、テカテカと変化する光とともにマンタとシュモクザメがうにうに動いていたんですよ。どちらもメカになっていて、どちらもたいへんカッコいい。もちろんマンタも捨てがたかったのだけれど、シュモクザメという生き物はそもそものカタチがカッコいい。横にドーンと広がった頭の両端に目があり、その後ろから細長い身体と尻尾が伸びている。そこへ光とメカの成分を足され、アタマと尻尾をヌルヌルと振っている。うーん、こっちだな。9900円を払って持って帰りました。ようこそ我が家へ。 >ROBOTIME Hammerhead Shark【MI07】ROKR 機巧次元シリーズ(Yahoo!ショッピング)>ROBOTIME MI07 Hammerhead Shark(公式通販)  ROKRの親ブランドであるRobotimeという名前を私が最初に見たのはInstagramの広告だったと思います。レーザーカットされた着色済みの木材を組み立てて、小さな建物や街並みを本棚の隙間に出現させるブックヌック。それから、スチール球が複雑な機械の中をカラコロと走り回るマーブルランのキット。こないだのワンダーフェスティバルにもブースを出していて、お客さんもたくさん入っていました。しかし私のなかではずっと「プラモデルとかフィギュアとはちょっと違うところにある、組み立てホビーの亜種」という認識だったんですよね。それがタムタムに行ったら、いきなり猛烈にプラモデルみたいなものを売っていると知り、びっくりしたわけです。  箱を開ければ、メタリックグリーンやガンメタリックに成形されたランナーがドサドサ出てきます。細かなマーキングも最初から入っている。透明パーツもある。見た目だけなら最近のSFメカ系プラモデルそのものです。モーターと基板と配線、小袋に入った大量のネジ、シャフト、リベットが「動いて光りまっせ」ということを教えてくれる。  さらにハコの中にはさらにドライバー、スティックヤスリ、爪切りみたいな形をしたミニニッパーまで入っている。このニッパー、もちろん模型専用のよく切れるニッパーには到底及ばない性能です。でも入っていることが重要なのだ。これを買った人が「ニッパーって何を買えばいいんですか?」というところでまた模型店に足を運んだり、ドライバーどこやったっけ……と家の中をひっくり返さなくてもいい。切った跡が気になればヤスリもあるし、箱を開けた時点で、もう逃げられないっちゅうわけ。「今日あなたはこのサメを完成させます」というメッセージだな。  ネジはたくさんあるけれど、工程に応じて袋が分かれています。説明書には「ここではこのネジを使います」という原寸大の絵まで描いてあるので、袋から出して重ねれば間違えようがないな。これはタミヤの動く模型でも昔から使われている親切な方法ですが、ROKRのキットを組んでいると「絶対に完成させてやっからな!」というメーカーの圧をずっと感じます。塗装? してあります。マーキング? 入っています。電子工作? 基板は完成していてコネクタを挿すだけです。工具? 入れました。どのネジかわからない? 原寸で描きました。至れり尽くせりかよ。しかし、だからといって組み立てが全部パチンパチンとハメるだけなのかというと、そうでもない。シャフトは硬いもんを見繕って圧入しなきゃいかんし、リンクはリベット留め。小さなネジもたくさん締めます。  仕組みはべつに難しくありません。歯車を百枚組んで永久機関を作るわけでもなし、「ああ、回ってるものをこいつで押したり引いたりしてるから尻尾が振れるのね」と見ていればわかる程度のものです。私はこれを組んだからといって機構についてひとつ賢くなったという感じもしない。この「べつに教材だというわけじゃない」ってのが、このプラモデルなんだかどうなんだかよくわからないものの正体をいっそう不思議なものにしています。 歯車4枚とモーターだけ見たら、そんなに大した仕組みではありません。それが塗装済みの外皮に包まれ、ビカビカ光り、マイコンで動きに緩急が付き、重くて質感のいい台座に載せられ、金属のスイッチにそっと指を触れると目を覚ます。そりゃもう、「俺、すげえもん組んだな」という気分になります。  透明パーツの設計も巧みです。一枚のパーツのなかにツルツルの部分と白く曇った部分が混在していて、なんだこの仕上げはと思った。しかし光らせてみると意外なところがビカビカ光ります。内部のチップLEDをいくつも配置するのではなく、必要最低限のスペースに光源をまとめておいてから透明な樹脂を反射しながら通って、必要な場所が光るようにしています。  尻尾はブンブンと同じ速度で振り続けるのではありません。しばらく動いたところで回転数が上がり、またしばらくすると落ち着くという演出があり、それに合わせて身体の光り方まで変化します。点滅のテンポも色も変わります。ただのモーターとリンクだったものが、電気の制御を加えられた途端に「なんかこいつ、いまテンション上がったな」と感じられる動きになる。これがじつにうまい。  完成して電池を入れるまで、私はずっと少し不安でした。基板やLEDが載ったユニットどうしを細い配線で繋ぎ、そのコードを外装の中へ収めながらどんどんサメを閉じていくのですが、途中でまとめて通電試験するような場面がない。どっかで線を噛んでたらどうしよう。コネクタが外れてたらまたバラすのか……? と、いちいち怖いんですが、最後のネジを締めて、ずっしり重い専用台座に載せるほかない。台座のボタンはメカニカルなスイッチですらなくタッチセンサーです。指で触れると……動いた!光った!しかも店頭で見たときと同じように、ちゃーんとキレイに動いてくれました。ひと安心だよ。  この感覚は普段作っているプラモデルとも違うし、LEGO Technicとも違う。プラモデルならデカールを貼るとか色を塗るとか、作る人の判断を完成品に込めることもできます。また、機械仕掛けの教材ならばリンクや歯車を組むことで「こういう仕組みなんですよ」を理解させることに意味があるかもしれません。でもROKRのシュモクザメは、そのどちらにもあんまり興味がないように見えます。説明書どおりにアッセンブルしてください。ちゃんと切って、ちゃんとネジを締めて、シャフトを押して、コードを挟まないように蓋をしてください。そうすればあなたの机の上に、プログラムどおりにヌルヌル動くメカ・シュモクザメが出現します。ユーザーに機械の理解を要求せず、機械を完成品として発現させるというのは、ビルドではなくアッセンブルの歓びだけに特化した商品形態だよな。  もっとおもしろいのは、じゃあこれを最初から完成品で売ってくれたら嬉しいかというと、たぶん違う、ということ。私はこのサメの内部に何が入っているかを知っていますが、機構を完全に理解しているわけじゃありません。でも、機械を作ったという実感だけは残っています。しっかりと設計されたプロセスがあって、最後に驚くようなメカができる……という体験は、高級なゾイドというか……最近流行りのIKEA効果というか……。  最近の中国発のモデルを見ていると、塗装や印刷、色分けや表面処理によって「めちゃくちゃ上手い人が作ったみたいなもの」を、誰でも手に取れるキットへ落とし込もうとする欲望を強く感じます。このシュモクザメもそれに近いものがあります。しかし完成品の見栄えだけではなく、「電気で動く機械を自分で組み上げちゃった」という過程が痛快なのです。  これは別に新しい発明でも新しいジャンルの誕生でもありません。モーターで動く模型なんて昔からある。メカニカルパズルも電子工作キットもある。シュモクザメ型のロボットだって、どこかを探せばありそうです。ただ、それらの遊びが重なったところに、いまの成形技術と印刷と電子制御を持った「ランナーから切って組み立てるもの」がほとんど偶然の積み重ねで成立している。プラモデルに見えるけど、プラモデルと言い切るにはなんだかちょっと違う。この違和感を、ぜひ皆さんにも味わってもらいたいのです。 >ROBOTIME Hammerhead Shark【MI07】ROKR 機巧次元シリーズ(Yahoo!ショッピング)>ROBOTIME MI07 Hammerhead Shark(公式通販)

【レビュー】カチッとハマって、おいしそうな肉になる。/タミヤ クリックロック 1:35 フクイサウルス #キットレビュー #恐竜 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】カチッとハマって、おいしそうな肉になる。/タミヤ クリックロック 1:35 フクイサウルス この体表、なんだかうまそうでしょ。ぷっくりしていて、もっちりしている。恐竜の皮膚を見て抱く感想として正しいのかどうかは知らないけど、肉食恐竜から見ればもっと直接的に「うまそう」に見えたのかもしれない。これがタミヤのクリックロックでプラモデルになったフクイサウルスです。  クリックロックは接着剤を使わず、パーツ同士をカチッとはめ込んで完成させるタミヤの新しいプラモデルシリーズです。先に発売されたフクイラプトルは肉食恐竜でしたが、こちらのフクイサウルスは植物食。パッケージには名前の由来になった福井県が地図で示され、「ここです!」とばかりに若狭湾まで描かれています。ランナーと説明書、それに箱の中へ敷けば背景にもなる紙。中身はものすごくシンプルです。ランナーを包む袋までホチキスを使わず、手ですぐ開けられるようになっているのもうれしい。  説明書を読むだけでもかなり楽しく、フクイサウルスをはじめ同じ時代に現代の福井あたりで暮らしていた恐竜たちや、その環境まで紹介されています。そして当然のように登場するのがフクイラプトル。どうやらフクイサウルスは、こいつに食べられていた可能性があるらしいので、やっぱりうまそうに見えるのは気のせいではなかったのだ。  パーツはほとんど1枚のランナーに収まっています。地面と、恐竜の大きさを実感するための人間まで入ってこのボリューム。しかしフクイサウルス本体を眺めると、けっこう細かく分割されていることに気づきます。接着剤を使わないのだから、もちろんそれぞれのパーツには固定するためのピンがあります。前後を逆に取り付けないようピンの太さが変えてあり、尻尾の接続部には丸い穴の一部だけに凹凸が設けられています。考えずに組んでも正しい場所へ、正しい向きで収まってくれます。そしてピンを押し込めばギュッと止まり、簡単には抜けません。  ここまでは「親切なプラモデル」の話です。でも、フクイサウルスを組んでいて本当に驚くのはそこではありません。胴体や脚のような、ヌルッとした生き物の曲面同士がぴたりと合うし、完成するとパーツの境界がほとんど気にならなくなります。硬い機械ならパネルラインや部品の境界へ分割線を逃がせますが、恐竜の腹や腿にはそんな都合のいい線はありません。それでも接着剤なしで、ひとつながりの肉のように見えるようになっています。パーツの「合いかた」がとんでもなく気持ちいいのです。  考えてみれば、タミヤのプラモデルでは、兵士の腕と胴体や、航空機の複雑な曲面など、「組めばひとつの形に見える」という経験を何度もしてきました。でも今回は接着剤すら使わないという条件で、恐竜の腹と腿がひとかたまりの肉に見える。クリックロックで生き物を作る意味は、ここにあるのかもしれません。  クリックロックシリーズでは1/24ワーゲンバスに続き、さらにホビーショーにはポルシェ911も姿を見せました。ワーゲンバスではボディ上下の色分けやメッキモールを別パーツにして、それぞれが気持ちよく合わさります。カーモデルなら、クリックロックという仕組みの便利さも、その精度もかなり理解しやすいでしょう。 これもまたタミヤの力を示すものですが、フクイサウルスにおけるやわらかい接合部のタッチはまだまだタミヤができることの多さを示しています。タミヤの凄みを感じるなら、このフクイサウルスをこそ見て、そして組んでみるべきなのです。

【マーカーレビュー】「そこに色があったから塗れた!」Arrtx90色のマーカーセットで見つけた、日本海軍機のコクピットに使える3色。 #工具 #塗料 #nippper #プラモデル

nippper.com【マーカーレビュー】「そこに色があったから塗れた!」Arrtx90色のマーカーセットで見つけた、日本海軍機のコクピットに使える3色。 90色のセットが目の前にあったからこそ、勇気を持ってマーカーだけで日本海軍の飛行機のコクピットの「色探し&塗装」が出来ました。たくさん持っていれば可能性は広がる。そしてこの中にいる色がいつかあなたのプラモ塗装を快適にする。僕はこれからもずっとプラモを続けていくので、この「セットを買う」というベットは資産運用のように俺のプラモ将来を豊かにしてくれるのです。マーカー塗装にさらに僕たちが慣れ親しんでいる模型用塗料を足すだけで、コクピットがサクッと塗れる様子をご覧ください。  飛行機模型の心臓的部分であり、組んだら覗き込まないとほぼ見えない憎いやつ! だからと言って全く塗らないとかはしたくない……。キットによっては先に塗装を終えてから組み付けるというものも多いのです。しかし、水性アクリマーカーがあれば、準備も楽だしどんどん色が塗れていけるので、とっても楽しい工程に変わります。  僕がメタリック30色と共に揃えたのがこちらの90色セット。模型によく使いそうな赤や黄色、青、緑などが中心になっていて、しかも淡めの色が多いというのも特徴です。これだけあれば、きっと目の前の模型に合う色と出会えるはず……と思って揃えました。出会えなかったら貯金してさらにすごい100色以上のセットも買いますよ!! それくらい便利。  日本海軍のコクピット色といえば薄黄緑ぽい色。僕はタミヤアクリルカラーのコクピット色が好きなので、その色に近いものを探しました。Arrtxのマーカーは、蓋の色と中身が結構異なります。蓋の色を見て選んだら、必ず白い紙に試し書きをしましょう。  白い紙に書くイメージよりもかなり明るめ。でもこれでいいのです。僕はこの上から茶色でスミイレするし、下地はマホガニーという茶系の色にするつもりです。明るめの緑とそれらが合わさって少し暗くなることをイメージし、この55番の緑で行くことにしました。  水性アクリマーカーはプラにも直接乗りますが、サーフェイサーを吹いた上から塗ると、さらに定着してもっと塗りやすくなります。隠蔽力も強いので、マホガニーのような暗い色でも発色しますよ。 目立たないパーツの裏目に塗り塗り。お! 下地のマホガニーのおかげで、グリーンも暗めな表情。しかもこの感じ、かなりタミヤアクリルのコクピット色に近い色。狙い通りだぜ!  下地のマホガニーが透けて、ベロベロですが、ここまで5分ですよ! もう最高。しかもこのムラムラな表情がコクピットに豊かな表情を与えてくれます。あと2、3回塗り重ねればもっと綺麗になりますが、これでいいのです。「ムラが気になる〜〜」という考えはコクピットの外に思いっきり捨ててください。  90色セットには、55番の緑のほかに、シートに使える12番のベージュや、何かと便利な98番の黒も入っています。今回はこれらを使い、説明書の塗装指示に沿って細部を塗り分けました。セットには赤なども揃っているので、説明書では指定されていないスイッチなどに、実機写真などを見ながら色を加えるのも楽しそうです。  そして水性アクリマーカーで塗ったムラを表情へと変えてくれる塗料があります。それがエナメル塗料の「タミヤ スミ入れ塗料」と、油彩ベースの「GSIクレオス Mr.ウェザリングカラー」です。このふたつのどちらでもOK。この塗料のお好きな色を薄く塗り広げるだけでOKです。今回はMr.ウェザリングカラーのダークブラウンを使用しました。  瓶の中の塗料をよく撹拌させたものを塗り広げていきます。するとどうでしょう。ムラとダークブラウンが混ざり合ってなんだか使用感あるコクピットの壁面になっていきます。  マーカーの濃淡のムラが、ダークブラウンによって表情に変わるのです。あれだけムッシュムラムラ(言いたくなる世代)だったコクピットが、一気にリアルな雰囲気になるのです。この変化を頭の中に思い描ける、もしくはこの記事を読んで「そうなるんか!」と知るだけで、マーカー塗料におけるハードルはさらに低くなります。ムラなく綺麗に塗るにはテクニックや練習が必要かもしれませんが、マーカー塗装のムラを活用できる場所を知り、臆せずどんどん塗っていくのは意外とすぐにできてしまうものです。  コクピットブロックを組み立てて……機体内部に……  装着!! 俺はこれで十分!!! だってこの上にパイロットを乗せてしまいますから。これだけ覗き込まないと見えないですし、この上にさらにキャノピーも被さります。気軽に色を塗ってサクッと完成させるには水性アクリルマーカーは、最高の1手と言えるでしょう。  コクピットを軽く突破できれば、一番楽しい外装の塗装もじっくり楽しめる。このメリハリによって、プラモデルの塗装がさらに快適に、楽しくなります。こう言った使える色、本当はピンポイントで欲しいです。しかし、そう言った売り方がされていないのなら、ドカンとセットを買って「ここにある色と俺はいつか出会うんだ」くらいの気持ちでいた方が、最高に幸せですよ。僕も90色セット買ってハセガワの天山のコクピットを塗るとは思ってもいませんでした。そこに色があったから塗れたのです。様々な色を持っていることで、あなたが出会う模型に似合う色がそこから出てくると思います。あなたのプラモ製作も楽しくなること間違いなしですよ。ではまた!

【コラム】今度は船上だ!プラモで親しんだ艦船に乗る、「横須賀オータムフェスタ2026」 #トラベル #軍艦・船 #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】今度は船上だ!プラモで親しんだ艦船に乗る、「横須賀オータムフェスタ2026」 「すまぬ仕事が入って横須賀行けぬ」  友人から連絡が入って、久しぶりの横須賀行きは……って、ええ? こちらは行く気マンマンだったので、一人で電車に乗り込みます。今回の目的は「海上自衛隊 横須賀地方隊 オータムフェスタ2026」。10月10日、横須賀の自衛隊基地が一般開放され、海上自衛隊や海上保安庁の艦船を見ることができるイベントです。  今回の目的地、横須賀地方総監部の入口はJR横須賀駅のすぐそば。いつもは「JR横須賀駅は観光するには街のはしっこにある」と説明していますが、今回はここが最寄り駅です。開場前の朝から、すでにたくさんの人が並んでいます。いつもヴェルニー公園の端から眺めていた護衛艦のいる場所へ、今日は入れる。入場がはじまると、気分もぐっと高まります。  入場時間に合わせたかのように、SH-60Kが飛来します。護衛艦のプラモデルを作っていると、おなじみのヘリコプターですね。音も、地面に叩きつけられる空気もすごい。いきなりの歓迎です。  今回、最初に乗ったのは潜水艦「ちょうげい」。2026年に就役したばかりの最新潜水艦です(写真は、このあと乗った「しらせ」の艦上から撮影)。艦上では危ないので撮影しないでね、とのこと。大きく見える潜水艦ですが、実際に乗ってみると、普通に歩ける場所はとても狭い。しかも、足元はかなり曲面になっています。伺ったところ、濡れているとけっこう滑るとか。今回はもちろん乾いていて、歩ける範囲を示すテープや仕切りの網もあったので、安心して見学できました。  「潜水艦に乗った」というには、あまりにサクッとした体験。でも、表面の質感や実際に歩いた感触は、けっこう印象に残るものです。近くで表面を眺められるのも貴重な機会。遠くからだとひとつの黒いかたまりに見えても、同じ黒のなかに質感の違いがあったり、場所によって少し色が違ったり。就役したばかりの艦にも汚れがあって、模型作りに役立ちそうな発見がたくさんあります。  さらに奥に展示されている補給艦「ときわ」に向かいます。いつもはヴェルニー公園や軍港めぐりの船上から、少し距離を置いて見ているので、全体の姿がよくわかります。ところが、桟橋という至近距離からだと、大きすぎて全体が見えない。カメラにも収まらないそのサイズに、艦船の大きさを思い知らされます。  ときわは、とわだ型補給艦の2番艦で、1990年に就役しました。でっかい鳥居のような補給用の設備がすごい。これを使って、燃料や真水などの液体をほかの艦艇に補給します。この鳥居が前後に1本ずつ。さらに真ん中にも四角い設備が建っていて、コの字形の大きな柱が3つ並んでいます。これは模型でも見どころになりそう。このとわだ型は、ピットロードがしっかりプラモデルにしています。  艦上でもうひとつの楽しみ方に気づきました。乗っている艦から、ほかの艦を眺められるんですね。ときわの隣に停泊していた「あすか」がよく見えます。いろいろな装備の試験などを行う試験艦で、高い艦橋に四角いレーダーの目を持つ、独特の姿をしています。レールガンを搭載したことでも、ちょっとしたニュースになりました。今回はレールガンの姿は見えませんでしたが、艦橋の前には見慣れない角張ったキャニスター(ミサイルなどを収める容器)が。新型?  そして、あすかのむこうにはイージス艦「まや」がいます。こちらは2020年に就役した新しい護衛艦で、全長は170m。いま乗っているときわの167mと近い長さです。桟橋ひとつぶん離れないと、全体の姿が見えないのも納得。せっかくなので、こちらもたっぷり拝んでおくことにしました。  模型作りの目線で見ると、けっこう汚れが出ているところも気になりますが、もうひとつ目を引いたのが、対艦ミサイルのキャニスターの少なさ。以前プラモデルを組んだときには、4本ずつ2組、計8本を載せました。それが今回は、左右に1本ずつになっています。いつも同じ数を載せているわけではないんだね、と実物を見て理解しました。  ときわから降りて、すでにかなり満足しています。潜水艦の黒にもいろいろあるし、ミサイルの筒はいつも全部載っているわけではない。プラモデルを作って知ったつもりになっていても、実物を見ると「そうだったのか」が出てきます。これは帰ってから模型を見る目もちょっと変わりそう。と、ここで冒頭の友人から連絡が。  「マジダッシュしたから横須賀着く」  こちらはもう、帰ったら何を作ろうか考えはじめていたところです。そうでした、まだ乗れる艦船があるんでした。友人はこれから一隻目。こちらはおかわりです。つづく。

【レビュー】豪華客船には、豪華なプラモデルがよく似合う。/MENGモデル 1/700 タイタニック号 #キットレビュー #軍艦・船 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】豪華客船には、豪華なプラモデルがよく似合う。/MENGモデル 1/700 タイタニック号 突然「戦わない船のプラモデルをなるべくたくさん組んでおきたいな〜」という気持ちになり、模型店の棚で見かけたMENGモデル(モンモデルと読みます)の1:700タイタニック号。ちょっと値が張るのでスルーしていたのですが、先日全日本模型ホビーショーの会場でお得にゲットできました。嬉しい。そしてハコを開けると非常にカラフルなパーツが躍り出てきてこれまた嬉しい。  映画は何度も見ていますが、タイタニック号って煙突が4本あるな……くらいの解像度しかない私。とはいえ知名度がめちゃめちゃありますので、同縮尺でもドイツレベルやアカデミー、ホビーボスといったメーカーがキット化しています。モンモデル製の本キットは初出が2022年とあって船体は色違いのバスタブ状のパーツを三段重ねにする仕様で接着剤がなくともビタッと組み合わさります。  ディテールは少々オーバースケール気味ですが、ズラリ並んだ鋲や舷窓、板の継ぎ目が凹凸を与え、見た目の情報量は豊か。黒いパーツに対して赤いパーツの長さがほんの僅かに足りないのですが、これは設計や金型の問題ではなく成型時に温度管理を徹底していないことに起因していると思われます。デカいパーツはプラスチックが冷却する過程で起きる収縮も大きく、ちょっとした成形条件の差がパーツのサイズに顕著に現れます。  ベージュの甲板パーツに黒や白の細部パーツを重ね合わせることでディテールと色がみごとに競演。パーツ同士はしっかり固定されるものの、ややフワフワする部分もあるので必要に応じて流し込み接着剤を使ってビシッと固定したほうが良い見た目になるでしょう。塗装しなくてもこれだけの表情になるのですから、スミ入れやちょっとしたフィルタリング(薄い色を重ねて調子を付ける技法)を施せばより実感的な仕上がりになるでしょう。  フルハルモデル(水面下の部分まで再現された模型)なのでプラモデルがこの世に生まれる前から艦船模型におけるお約束との台座を取り付けるのですが、真鍮色は塗装済み、マホガニーっぽい木の木目も最初から加飾してあります。模様の入り方を見るとおそらくこれはハイドロディップ(水圧転写)を使っています。水面に決まったパターンがプリントされた薄い膜を浮かべ、プラスチックパーツを上から押し付けるように水にくぐらせることで模様をキレイに転写する……という方法なのですが、自分で再現しようとすると結構大変だもんね。いいなぁ。  そしてこのキットのバリューとしてLEDテープライトを使った電飾ギミックにも注目です。船体内部に両面テープで留めるだけ……と言えばそうなのですが、灯体の色、配線や電池ボックスの置き場所、そしてなによりON/OFFの方法があまりにもエレガントで仰天。これは買って作った人のご褒美なのでぜひともご自身の目で確かめてください。最初に点灯したときは「えっ!」って大きい声出しちゃったもんな。  それなりに大きく組みやすいモデルだからこそ、簡単な加工でより見栄えのする方法がありそうです。現在いろいろと工作をしているので、組み立てたらどうなるのかはまたこんど。1/700の船を作るというと、細かいパーツと格闘するイメージがあるかもしれませんが、このタイタニックは、色も台座も電飾もパチパチ組むだけで手に入ります。豪華客船を、豪華なプラモデルとして作らせてくれる素敵なプラモデルを、みなさんもぜひ。

【塗料レビュー】ファレホの黒いキャップを色見本にせよ!/ゲームカラーを一目で選べるようにする方法 #筆塗り #水性塗料 #塗料 #nippper #プラモデル

nippper.com【塗料レビュー】ファレホの黒いキャップを色見本にせよ!/ゲームカラーを一目で選べるようにする方法 ハセガワのトルネードメサイア……というよりVF-25は形状的にも分割的にも非常に素晴らしいキットで、組んでいてとても気持ちがいい。しかしほとんど真っ白のプラスチックなので全体に散らばるマーキングはめちゃくちゃ細かいデカールを貼りまくる&マスキングして塗り分けまくることで再現する仕様だ。とは言え、作りたいプラモデルがたくさんあるので腰を据えてじっくり取り組むというよりも、手が空いた時にチョイ塗りしながら断続的に進めたい。  そんなときは水と筆さえあれば即応できる水性エマルジョン系塗料、しかも鮮やかな発色でキレイにベタ塗りできるのがあるといい。手元にその条件をバッチリ満たしているファレホのゲームカラーが我が家にはひと揃えあるのだが、ある事情のせいで開封すらしていなかった。というのも、ファレホのゲームカラーはキャップが全部黒なのである(ゲームカラー以外も白か黒で統一されているので似たようなもんか)。デカいコンテナにズラリ100本以上が並んでいても、上から見るとどれが何色かわからず、一本一本つまみ出してほしい色を探すのはイヤだ。  ということで、一念発起して大量にあるファレホの塗料を基準色とエクスプレスカラーとインクとスペシャルFXとインテンスと蛍光とメタリックとウォッシュ(それぞれ役割が違うのだが、これは追って使いながら記事にしていこうと思っている)に分類し、まずはベタ塗りに適した基準色だけをより分ける。中身が分離していないか目視しながら容器をよく揉み、入念にシェイクしてからキャップの先端に塗料をボテッと乗せる。  こうするとキャップの先端が「中身を塗った時の色」を示す状態となり、ズラーッと並べてもどのボトルが何色なのか一目瞭然になる。これはファレホカラーを愛用する人々のあいだではわりと知られているハックなのだが、それにしても漆黒のプラスチックの上に淡色や彩度の高い色を乗せてもいっさい透けず、バッチリ発色していることに改めて驚かされる。キャップの上に色が乗ることで作業机がバーっと華やぐ感じもあって、非常に時間のかかる(そして腕の筋肉にかなりの負担がかかる)下ごしらえに塗料たちがしっかり応えてくれるのが嬉しい。  というか、黒いキャップの上でこれだけ発色するなら、真っ白なメサイアには相当使いやすいはず。赤だけでもたくさんの色味があってちょっと悩ましかったのだが、バキッと発色するものを選んでメサイアバルキリーの頭部を筆でチマチマ塗る。スジ彫りをガイドにしながら面相筆で塗ればフリーハンドでもそれなりの見た目になるし、あとから大きめのデカールが貼られ、装備を追加することで多少のヨレは気にならなくなる。なにより「一日に少しでもプラモデルを前進させた」という実感を得られるのも精神によろしい。  とかく透けやムラ、塗料同士が混ざることで起きるにじみなど「味」の部分がクローズアップされがちな筆塗りだが、ファレホのゲームカラーはベタッと均一に鮮やかな色を塗るという真逆の効果を求めている人にとって非常に有力な選択肢だ。特にターコイズ〜緑の発色、黄色や赤の色調が豊富なのもキャラクターモデル向けなので、好みの色を探しに模型店の棚(とくにボークスホビー天国ね!)をサーチすることをオススメする。そんじゃ、また。

【ブックレビュー】うちの恐竜プラモ、何色にしよう?「新説恐竜図説」は模型のためのコーディネートカタログ! #雑誌と書籍 #nippper #プラモデル

nippper.com【ブックレビュー】うちの恐竜プラモ、何色にしよう?「新説恐竜図説」は模型のためのコーディネートカタログ! 茶色い体に、赤をひと差し。恐竜って、こんなにオシャレに塗ってもいいんだ! 恐竜の模型を前に「何色にしようかな」と迷っていた僕に、素敵なアイデアをくれた本をご紹介します。ページをめくるたびに塗ってみたい色が見つかる、まるで恐竜のコーディネートカタログです。  その本が、ホビージャパン発行の『新説恐竜図説』。世界中のアーティストが描いた恐竜のアートが、たっぷり収録されています。恐竜の模型は、組み立てたあとにどんな色で仕上げるかを考えるのも楽しみのひとつ。でも、自由に塗ろうと思うほど、なかなか色が決まらないこともありますよね。僕もちょうど、タミヤのフクイラプトルをどう塗るか迷っていたところでした。  ご覧ください、この鮮やかで最高にイカした恐竜たち! 体の色はもちろん、模様の入り方や、ひときわ目を引く差し色まで、つい見入ってしまいます。「この組み合わせ、カッコいいな」「こんな模様も似合うのか!」。ページをめくるたびに、手元の恐竜で試してみたくなるアイデアが見つかるのです。 画 収録されている作品は、CGを駆使した写実的なものから、イラストならではの表現を楽しめるものまでさまざま。色だけでなく、肌の質感や光の当たり方にも、それぞれ違った魅力があります。「俺の中の恐竜はこうなんだ!」「こんな恐竜が好きなんだ!」。そんなアーティストたちの声が聞こえてくるようで、眺めているこちらもワクワクしてきます。  おお、この恐竜、カッコいいですなぁ! 目を引かれたのは、茶色い体に赤を効かせたカラーリング。ちょうど塗装を考えていたフクイラプトルにも似合いそうです。今回はこの配色を参考に、塗ってみることにしました。  じゃん! 茶色い体に赤の差し色が入って、フクイラプトルがぐっと華やかになりました。こんなオシャレな配色、自分だけでは思いつかなかったなぁ。本の中で気に入った色を、目の前の立体に塗ってみる。絵と模型では形が違っても、色の組み合わせを借りることで、自分の恐竜の新しい魅力が見えてきます。『新説恐竜図説』は、絵を眺めて楽しめるうえに、模型のカラーリングを考えるときにも頼れる一冊なのです。  うわぁ、このティラノもかっけぇ……! 次はこの配色を参考に、写真右下の海洋堂のティラノサウルス(幼体)を塗ってみようと思います。ひとつ塗ったそばから、次に塗りたい恐竜が見つかってしまいました。  コーヒーを片手に『ジュラシック・パーク』の音楽を流して、恐竜の絵を眺める。気に入った色に出会ったら、筆を持って模型に塗ってみる。そんなふうに、読んだり塗ったりしながら過ごす時間は格別ですよ。皆さんもこの本で、手元の恐竜に似合うコーディネートを探してください!

【レビュー】精度が良くて難しい。だから面白い/フジミ1/72 九八式水上偵察機 #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】精度が良くて難しい。だから面白い/フジミ1/72 九八式水上偵察機 翼が2枚、プロペラは後ろ向き。着水を想定したフロート。フジミの九八式水上偵察機は、パッと思いつくような飛行機の形からかけ離れたデザインがいっぱい詰め込まれていてかっこいい。  作っていくと、パーツはしっかり合うし、コックピットの位置合わせの鍵型の出っ張りがあったり、クリアパーツもたっぷりな接着しろが設けられていてとにかくよくできているプラモデルだ。あと、箱の絵のイメージよりも大きな翼は操縦席を作ると三人乗りだと気付けるので、乗る人数分翼が大きいのかなといった想像ができたりととにかく面白いプラモだ。  翼を二階建てにする工程はこのプラモデルの最大の山場で、専用のジグが用意されている。ここからが面白いところで、絶対に作ってほしいと私が思う部分だ。ジグを使いながら支柱を立てて上から翼を乗せていく。ジグと飛行機本体は下からマスキングテープで仮止めしておくと良さそう。  うまく作るコツはどうにもなさそうで、かなり苦戦する。しかし、試行錯誤していくうちに「複葉機ってよくできてるな」と気づくことになる。機体の中央に立っている支柱を全て取り付けると、ある程度の強度が保たれるのだが、この段階はとにかくねじれに弱い。不意にどこかにぶつけてピンっと張った支柱が一本折れて、なんとか弱いものかとびっくりしたほど。この後の工程の翼の端っこに支柱を立てるところまで完全な強度は保たれないといってもよくて、強度が生まれる構造の面白さを味わえる。  それでいてそれぞれの支柱の精度は良好なのがこのキットの独特さを際立たせていると思う。単純に組み立てに必要な技術力を試されているようで、だからこそ「なんで合わないのだろう」とうろたえたり、途中でぶつけて強度がまだ保たれていないことにも気付かされる。後ろ向きのプロペラもどういう角度にしておくかを気を配っておかないと絶妙に支柱の取り付けを遮ってくるところも結構好きで、たくさんプラモデルを作ったとしてもこういうことに気付けないものだなという驚きと楽しさがあった。 作ってみて簡単なプラモデルというのはもちろん良いものだけど、難しいプラモデルもそれと同じくらい良いものだと思った。フジミの九八式水上偵察機は精度がいいから余計にそう感じる。「ここが難しかった」なんて話をして、わかってくれる人がいるのも楽しいし「こうしたら楽にできた」って教えてくれる人がいればそれも楽しいだろう。

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。あの頃のバイク少年たちが夢中になった「ホンダ NSR50」が、約47パーツで気軽に作れる最高のプラモデルで爆誕! #バイク #キットレビュー #花金プラモ #nippper #プラモデル

nippper.com花金だ!仕事帰りに買うプラモ。あの頃のバイク少年たちが夢中になった「ホンダ NSR50」が、約47パーツで気軽に作れる最高のプラモデルで爆誕! 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週はホビージャパン送り出したバイク模型「HJMバイクシリーズ No.1 1/12 Honda NSR50 '89 ロスホワイト×ファイティングレッド」をピックアップします!  1980年代後半から90年代、バイク少年たちを夢中にさせた小さなレーサーレプリカ「ホンダ NSR50」。1987年に登場したこのバイクは、50ccの小さな車体に水冷2ストロークエンジン、6速ミッション、前後ディスクブレーキなど本格的な装備を詰め込んだ、まさに「小さいけれど本気」のスポーツバイクでした。  僕は1983年生まれなのですが、ひと世代上のアニキたちにNSR50の話を聞くと、これがまた盛り上がる! 「レーサーに憧れて買った」「ヒザすりを楽しみたくて乗っていた」「Nチビね! 免許を取ったばかりの高校生が夢中になっていたよ」などなど、次々とエピソードが飛び出してきます。自分の好きな色に塗って楽しんでいた人もいたそうで、どうやら単なる50ccのバイクではなく、当時の若者たちの青春が詰まった一台だったようです。  そんなNSR50が、今度は僕らの机の上にやってきました! なんとパーツ数は約47点!(約50点とは言わない刻み!!) しかも接着剤不要で、パチパチと組み立てられる仕様になっています。小さな車体に本格的なスポーツバイクの魅力を詰め込んだ実車のように、このプラモデルにも作る楽しさがギュッと凝縮されているのです。それではさっそく作ってみましょう!   特に綺麗だな〜と思ったのが、この燃料タンク。鮮やかな赤がしっかりと発色していて、透け感もありません。プラスチックの色をそのまま活かしたくなる美しさです。成型色が綺麗だと、組み立てるだけでもワクワクしますね!  説明書もすごい! フルカラーで見やすいだけでなく、デカールの貼り方を解説した冊子まで付属。水転写デカールの扱い方から、綺麗に仕上げるためのコツまで丁寧に紹介されています。初めて水転写デカールを使う人にも嬉しい内容です。  さらに注目したいのが、塗装指示。「成型色を活かした部分塗装」と明記されているんです。全部塗装しなくてもいいんだよ! というメッセージが伝わってきます。せっかく綺麗な色のプラスチックなのですから、まずはその色を活かして楽しんでほしい。そんなキットの方向性が、説明書からも感じられます  ブレーキディスクにも注目! 円盤の周囲に並ぶ小さな穴は、なんと最初から成型で開口されています。実車のNSR50は、50ccでありながら前後ディスクブレーキを装備した本格派。そんなメカニカルな魅力も、少ないパーツ数のなかでしっかり再現されています  こちらは車体の骨格となるフレーム。複雑な形状が一体で成型されています。少ないパーツで本格的なバイクの姿を再現するための工夫が、こうした部分にも詰まっているんですね  こちらはエンジンの一部から後輪へと動力を伝えるチェーン周りまでが一体になったパーツ。普通なら細かく分割されそうな部分ですが、なんと1パーツ! それでいてチェーンやスプロケットの立体感もしっかり表現されています。こういう大胆なパーツ構成も組みやすさに繋がっています。  組み立てはパーツをカチッとはめ合わせるだけ。これがとっても気持ちいい! 接着剤不要のスケールモデルでも、パーツを差し込む部分が繊細すぎて、かえって組み立てに気を使うものもあります。でも、このNSR50は違いました。軸や軸穴が無理な力のかかりにくい場所に設けられていて、怖がらずにパーツをはめ合わせていけるのです。  組み立て開始から15分ほどで、エンジンがフレームに収まり、前後のタイヤも付いてバイクらしい姿になりました! カウルが付く前のこの姿も最高にカッコいいですね。小さな車体にエンジンやフレームがギュッと詰まった、NSR50ならではのメカニカルな魅力を楽しめます。  チャンバーから続くサイレンサーが「車体右側の低い位置(ダウンマウント)」に配置されています。このチャンバーから後方へ伸びるマフラーを車体に沿わせて組み付け、最後に軸へカチッとはめ込む。この一連の作業がとってもスムーズで気持ちいい! 実車の特徴的な部分を、自分の手で組み上げる楽しさが味わえます。  フロントのアンダーカウルもよく考えられています。切り欠きを軸に沿ってスライドさせ、最後にフレーム側の軸へカチッとはめ込むことで、しっかり固定されます。  カウルを装着すると、一気にレーサーレプリカらしい姿に! かつてバイク少年たちが憧れた、あのスポーツバイクの雰囲気が机の上に現れました。  そして今回、このNSR50を組み立てていて、もうひとつ感心したことがあります。それは、ホビージャパンのプラモデルに対する柔軟な姿勢です。  これまでホビージャパンは、74式戦車など、細かく分割されたパーツを組み上げることで精密な姿を再現する、本格派のスケールモデルを発売してきました。そうした模型には、細部まで作り込む楽しさがあります。しかし今回のNSR50は、そこからガラリと方向転換。約47点という少ないパーツ数と接着剤不要の組み立て方式で、誰もが気軽に完成を目指せるプラモデルになっています。  80〜90年代に青春を過ごした人たちにとって思い出深いバイク。現在のプラモデル市場を支える中心的な世代とも重なります。そんな人たちが「ああ、懐かしいな〜」と手に取って、難しい工作に身構えることなく、最後まで楽しく組み立てられる。もちろん、当時を知らない人だって気軽に楽しめます。精密な模型を作る技術があるからこそ、あえてパーツを減らし、組み立てやすさに力を注ぐ。精密さを追求することだけが、模型の進化ではないんですね。作る人や題材に合わせて、プラモデルの楽しませ方を柔軟に変えられる。今回のNSR50からは、そんなホビージャパンの模型作りの面白さが伝わってきました。小さいけれど、本気のNSR50。そして、少ないパーツに作る楽しさをギュッと詰め込んだ、本気のプラモデル。ぜひこの週末、あなたの机の上にも迎えてみてください!

【レビュー】佐藤琢磨のインディ500優勝車で、サルビノスJRのプラクティスを始めよう。 #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】佐藤琢磨のインディ500優勝車で、サルビノスJRのプラクティスを始めよう。 プラモデルを作る理由は、モチーフになっているものがすごく魅力的で、それを手元に置きたいからというのがひとつ。もうひとつ、「よくわかんないけど、このメーカーがわざわざプラモデルにして売ってるんだから、きっとおもろいだろう」というのがあります。サルビノスJRは、自分にとって完全に後者の性質を備えたメーカーです。  最初に作ったのはNASCAR。外から眺めれば派手なカラーリングをまとった箱みたいなクルマなのに、組んでみると中にめちゃくちゃゴツい骨格があり、独特なエンジンと足回りがあり、それらがあるべき場所に全部収まって初めてあのカタチになります。NASCARというレギュレーションが何を要求しているのか、プラモデルを作ることで指先を通してわかってくるのがめちゃくちゃ面白かった。しかし同時に、これがとんでもなく難しい。位置決めを少しでも間違えればボディカウルは閉じないし、とにかく失敗して、次はもう少しうまくやって、また失敗して、3度目にようやく「ギリギリなんとかなったな」と思える完成形にたどり着きました。周回を重ねながら少しずつタイムを削っていくドライバーみたいに、何台か作ればいつかモノにできるんじゃないかと思わせるプラモデルでした。  そんなサルビノスJRが2024年、今度は現代のインディカーを1/20でプラモデルにしました。最初に登場したのはジョセフ・ニューガーデンの2023年インディ500優勝車。その後は同じ金型を使い、マーキングを変えながらバリエーションをどんどん増やしていますが、現代のオープンホイールレーサーを、エンジンもサスペンションも入ったプラモデルとして手に取れるというだけでかなり珍しい存在です。私は以前、PENNZOILの黄色いマーキングにやられて2023年仕様のスコット・マクラフリン車を買ったものの、箱を開けては閉じていました。だってサルビノスJRのNASCAR、めちゃくちゃ難しかったんだもん。  ところが先日「レイホール・レターマン・ラニガンレーシング 佐藤琢磨 2020 インディ500 ウィナー」を見かけて思わず買ってしまったのですから、これはもう作るしかありません。私が大学生だったころ、F1を走っていた佐藤琢磨は激しく光り輝いていました。その琢磨が2017年、日本人として初めてインディ500を制覇し、2020年には二度目の優勝を果たしたわけです。アメリカ最大級の国民的スポーツイベントで日本人が二度も勝ったという歴史的なマシンを自分の手で作れるとなれば、これはさすがに盛り上がってしまうわけです。  箱を開けると、エンジンからトランスミッションのパーツはシルバー、アンダーパネルやコクピット、足回りは黒、そしてカウルは実車のボディカラーを意識した色に分かれています。白いパーツは透け感の少ないしっかりした白で、これなら塗装せず、巨大なデカールの力に完成度を任せても相当カッコよくなりそう。いきなり完璧な一台を目指さなくていい。まずは成形色のまま組んで、サルビノスJRのインディカーがどういうプラモデルなのか探るプラクティスと洒落込もうではありませんか。まあ、なぜか車体前半と後半で白の色味が微ッ妙〜に違うんだけど。なんで?  エンジンはシボレーとホンダの選択式で、佐藤琢磨のマシンならホンダのパーツを使います。ここで気をつけたいのが説明書。インディカーシリーズの各バリエーションで共通のものが使われているので、自分の作っている仕様ではどちらのパーツを選ぶのか、分岐をちゃんと追わなければいけません。そしてマーキングは大判のデカールが3枚。スポンサーのロゴやストライプはもちろん、カーボン部分を再現するデカールも大量に入っています。このカーボンデカールの貼り付け位置はなんと図示されていません。デカールの貼り指示の裏に書かれた大量の文字情報を読みながら「これはここ」「次はこれ」と探していく必要があります。マジかよ。  さらに面白いのが、キットにはドライバーそのものが入っていないのに、ドライバー用のデカールがちゃんと入っていること。なんだこれと思って調べたら、サルビノスJRが別売している3Dプリント製ドライバーフィギュアのためのものでした。箱の中だけですべてを完結させるのではなく、「もっとやりたければここから先もあるぜ」と囁くナイスなマーケティングだと言えましょう。確かにマシンと同じくらい佐藤琢磨も大事だもんなぁ。  そして意を決してニッパーを入れ、楽しそうなところから組み始めると、これがやっぱり難しい。仮組みをして、ピンと穴がお互いに反発するところを調整して、さらにその次のパーツがちゃんと収まるのかをチェックしないと工程が前に進みません。カウルのアウトラインが最後にきれいにつながるよう、内部のパーツの正しい位置を探ります。さらに私が買った個体ではエンジンまわりのパーツにショートした箇所もいくつかあり、ただ説明書の順番どおりに接着すれば勝手に完成する、という感じではありませんでした。  でも、おかしいことにこれがイヤじゃないのがサルビノスJRのすげーところなのです。NASCARを組んだときにも感じた、同社特有の感触。パーツの声を聴き、なだめすかしながら慎重に進めていくと、あるべきところにあるべきパーツが収まり、それまでバラバラだったエンジンやエキゾーストやトランスミッションが塊になり、バルクヘッドへガッチリと接続され、なにやら非常に頑丈なレーシングカーになっていく。最初からすべての設計意図を見抜き、全パーツを一発で正しい場所に収め、山ほどあるデカールを美しく貼って完璧な完成品を手に入れられるかと言われればかなり怪しいのですが、しかしそれがいいのよ〜とめんどくさいことを言いたくなるプラモデルです。  それでもサルビノスJRのプラモデルには、アメリカが誇るレースと、そこを走るクルマへの愛情があります。そして「俺たちはこれをどうしてもプラモデルにして、お前らの手元に届けたいんだ」という意思が込められています。だから一発できれいに作れなくても、また作りたくなる謎の魅力があります。前回しくじった場所を覚えていて、次はもう少し速く、もう少し正確に狙ったラインを走り抜けられる気がする。佐藤琢磨だって、インディアナポリスを最初から完璧に走れたわけじゃないだろうし。  誰にでもお手軽に、必ずきれいな完成品を約束してくれるプラモデルではないかもしれません。でも、何度か走ってこのキットを設計した人の意図を掴んだときには、まだ見たことのない景色まで連れて行ってくれる力強いアイテムです。そう、その魅力に触れたければまずプラクティスから。何はともあれ、ニッパーを握って声に出しましょう。Drivers, start your engines!

【レビュー】破壊の美学ここに極まる!「海洋堂ARTPLAキングギドラ」の付属ジオラマに見た、特撮魂。 #キットレビュー #ヒーロー・怪獣・モンスター #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】破壊の美学ここに極まる!「海洋堂ARTPLAキングギドラ」の付属ジオラマに見た、特撮魂。 8月末に満を持して発売された、令和の昭和キングギドラキット。昨今のゴジラプラモ人気を受けて待望の敵怪獣も立体化の機会が増えてきたのは、私含めゴジラ好きにとってうれしいことだ。  本キットは、海洋堂ARTPLAシリーズ前作のゴジラ同様、パーツをはめると合わせ目が喪失する巧みなパーツ割と金型設計や、ほぼ逆エッジの成形を実現した鱗、翼膜の血管の浮きまで再現された、一体成形の翼など見どころ満載。  だが、筆者的にぜひ注目して欲しいのが付属のジオラマベース。劇中で象徴的だった、神社と鳥居、キングギドラの卵があったダムが決壊したことを想像させる濁流、吹っ飛ばされたゴジラが当たって壊れた赤い鉄橋の3つの要素が詰まった、こだわりのベースとなっている。  ジオラマ自体は、手のひらサイズで意外にもコンパクトにまとまっており、キングギドラの巨大さを強調して魅せる絶妙なサイジングだ。  キングギドラが初登場した1964年の「三大怪獣地球最大の決戦」劇中では、上記の3つの建造物が同時に映ることはないのだが、あくまでこのキングギドラは「RE:IMAGINATION」。原型を手がけた、松村しのぶ氏の自由な想像と解釈で立体化されたものとなっている。なので、この粋な模型的演出をそのまま楽しむもよし、キットを組む我々も、好きな色で塗ってよし、ジオラマを延長してより特撮気分を味わうのもよしと自由なのだ。  次に建造物のディテールの緻密さを見ていこう。トンネルの入り口のレンガや、陸橋の割れた床、鳥居にいたる神社の階段など、しっかりモールド。こういった建造物の解像度を上げればあげるほど、キングギドラのスケール感がリアルさを帯びてくる。  崩壊した鉄橋は、小さいながらも、細やかなパーツ分割により、トラス構造を再現。怪獣の模型を作りはじめたはずが、本格的な建築の模型も楽しめてしまう、お得感が楽しめるのも本キットの魅力だ。トラスフェチの方は、組み上がった陸橋を眺めるだけでも多幸感を味わえるだろう。映画で実際に作られる建造物の模型は、膨大な手間と時間をかけて製作されるにも関わらず、一瞬の破壊シーンで壊されてしまう。職人が作る大輪の打ち上げ花火にも似た儚さがある。  本キットではそんな美しくも切ない、破壊の瞬間を時間停止したまま立体物として保存できるのも魅力。怪獣のキットを作るだけでなく、特撮の裏側を技術体験し、アーカイブできるところにも、本シリーズの真価があるのかもしれない。  現在、Xでは海洋堂恒例の「ARTPLAモニターキャンペーン」が進行中で、たくさんのモデラーが作例を製作•公開中。同じ、キングギドラ本体色の金でも、さまざまなアプローチがあることを教えてくれる。これから、この大怪獣に挑む方は、みなさんの作例を参考に、製作の方針を練ってみて欲しい。

【コラム】『エースコンバット8』とプラモデルの幸せな関係に身を浸そう! #コラム #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

nippper.com【コラム】『エースコンバット8』とプラモデルの幸せな関係に身を浸そう! 「エースコンバット8はゲームであり、ヒコーキ模型でもある」と、まずは宣言したい。フライトシムのリアリティと、シューティングゲームの爽快感をかけ合わせ、新たなジャンルを切り開いてきた本シリーズ。2026年10月2日に発売されたこのナンバリングタイトル『ウイングス・オブ・シーヴ』は、プレイを開始早々「あ。これ、プラモじゃん!」という特異な体験を持ってその世界へ没入することになった。いや、この私の暴言、ちょっとお付き合い願いたい。  まずは上のプレイ画像を見てもらいたい。ムービーシーンじゃないからこれ。プレイ進行中だから。そう、「逆光は勝利!」なこのカットは、プレイヤーの私がミッション進行中に視点をグリンと回してスクショしたものとなる。なぜそんなことをしたのかと言えば、スーパーホーネットをカッコ良く見せたいからにきまってるでしょ!? そんな瞬間はプレイ中に日常茶飯事で、それがなぜかプラモでブンドドしている感覚と重なってしまうのだ。フライト中、HUD視点/コックピット視点/三人称視点と切り替えられるのが本シリーズの特徴なのだが、乗機を俯瞰で見つめる三人称視点プレイにおいては「俺の乗機、カッコ良すぎるが!?」とグッ気持ち昂り、ついスクショを撮ってしまう。まるでInsta360の動画みたく画角をグリングリン回してしまう。  話は少しそれるのだが『TOP GUN : Maverick (2022)』の鐘の音で頭をゴーンとされた皆さんなら、お手元に組み立て済みのスーパーホーネットのプラモがあるはずだ。AC8は空母を主軸に物語が進むので、必然的に艦載機の活躍が多いし、艦載機での出撃を強いられるミッションも少なくない。なので艦載機プラモでブンドドしたい気持ちがエブリタイム。いや、マジ、おトム様にマーヴェリックされてハセガワのスパホをシルバーに塗装した当時の俺エラい。皆さんも「俺エラい」になっているハズ。間に合っていない方も、現用機プラモであってもミサイル類を省くとサクッと組めるのでオススメ。キャノピーだけマスキングしてギンギラギンにしたらさらに高く飛べる。  話はゲームに戻り、見てよこのF-14A! リアルなウェザリング凄ッ!! もはやスケビの表紙じゃん。そしてこれ、発艦シーンのための特別CGムービーではないから。リアルタイム演算で描き出された、あくまでもゲーム画像。自分でカスタマイズしたマーキングや特色もここに反映される。なんなら機体も使い続けると汚れが増してくる。この異様なスケールモデル感には理由があって、機体のウェザリングやディテールの監修にモデラーの林周市氏が携わっているという。そりゃあもう、本作にヒコーキ模型を感じてしまうのはやむなし。とにかくこのゲーム、航空機ポルノなのだ。プレイ中、ハッとした瞬間についスクショ撮ってしまう。なぜ、ハッとしてしまうのかって? セクシーの理由を語ることほど無粋なことはないので以上としたい。  暴言を掲げ、暴言で締めくくった感は否めないが、とにかくヒコーキ模型が組みたくなるゲームであることは間違いない。塗装とかの段取りはいいから、とにかくパパッと貼りきって組み上げて即、ブンドドしたい。そんな時にハセガワのヒコーキ模型はいつだって私たちを微笑みながら迎えてくれる。それも定食屋のランチみたいなお手頃価格で。エースコンバット8仕様のキットの発売も控えているのだが、現行機からレジェンダリーな機体までが活躍する本作なので、エスコン8のプラモはすでに"そこにある"のだ。エスコン8でうわー!!なっている最中に、ヒコーキ模型でうおー!!となれる幸せたるや!  エスコン8へとフライトできるキットはハセガワで選び放題のなかにおいて『A-6E イントルーダー』はマストバイだった。本作のマスコット機体? もしくはアイドルみたいなものだと思う。プレイしている皆さんならばご理解頂けるだろう。キットのパイロットがもうレイと先生にしか見えない。あの臨場感溢れるテイクオフで一気に心鷲掴みにされたな。とにかくマーヴェリックぶりのヒコーキ模型熱が爆発中の私。おーおーおーおー。おおお(ハイッ)  おおお(ハイッ)。あのシャドウズの歌、トップガンアンセムに匹敵するな。 ヒコーキ模型を愛好している方で、エースコンバット8を未プレイならばこの機会にぜひ。エースコンバット8でブンドド楽しんでいる方で、ヒコーキ模型未体験な方ならばこの機会にぜひ。どちらもカジュアルに楽しめる難易度が用意されているから安心してほしい。じゃっ、私は月11(C.V. 能登麻美子)に会いに行ってくるから。またね!

メカ好きなら一度は夢見た「バイクが甲冑になる」浪漫。MODEROID「モスピーダ VR-052T(レイ機)」で味わう、荒野の風と変形ギミックの歓喜! #キットレビュー #フィギュア #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.comメカ好きなら一度は夢見た「バイクが甲冑になる」浪漫。MODEROID「モスピーダ VR-052T(レイ機)」で味わう、荒野の風と変形ギミックの歓喜! メカ好きなら誰しも「一度は乗ってみたいバイク」が2つあります。ひとつは『AKIRA』の金田のバイク。そしてもうひとつは、『機甲創世記モスピーダ』のモスピーダ。   間違いない。  言わずと知れた名作『機甲創世記モスピーダ』。西暦2050年、謎の異星生命体「インビット」の侵略を受けた地球を奪還するため、火星基地から地球奪還部隊が立ち上がります。地球へ降下した主人公スティックと、現地でたくましく生き延びていた人々がともに戦うストーリーです。作戦目標であるインビットの本拠地「レフレックス・ポイント」を目指す過酷な旅の途中で、スティックの最初の仲間となるのがレイ。本キットの主役です。  この作品の二大メインメカといえば、可変戦闘機「レギオス」と、この「モスピーダ」。中でもモスピーダは「普段乗っているバイクが変形し、そのまま乗員のパワードスーツ(ライドアーマー)になる」という驚きのギミックを備えていました。巨大ロボットに乗り込むこと以上に、日常の延長線上にある「身近な乗り物を纏う」という感覚が、当時5歳だった私の想像力を強烈に掻き立てたのです。そんな私たちの少年の心に永遠に深く刺さり続けている夢のメカが、グッドスマイルカンパニーのMODEROIDから「VR-052T(レイ機)」として現代最高峰の技術で完全立体化されたのです。  本キットの真骨頂は、なんといってもあの複雑な「ライディング形態(アーマーバイク)」から「装着状態(ライドアーマー)」への変形プロセスを、プラモデルとして見事に再現している点です。  SFメカでありながら、どこか現代の延長線上にあるリアリティ。実車のエンジンを彷彿とさせる緻密なメカニカルパーツの密度感がメカ好きにはたまりません。  洗練されたパーツ構成により、バイク状態での流麗かつ無骨なメカニカルラインと、ライドスーツを装着した人間らしい力強いフォルムの双方が、どちらを眺めても「隙のないカッコよさ」で目の前に現れます。  バイクのシートにライドスーツ姿のレイを跨がせ、ハンドルを握らせる。たったそれだけで、タケカワユキヒデ氏が作曲したあの名曲オープニングのメロディが脳裏を駆け巡ります。男は誰もロンリーソルジャーボーイ……俺も十字架背負うぜ!  普段メカ物ばかり作っている私にとって、ハードルの高い人物の顔。しかし成型色に付属の水転写デカールで眉と目を貼るだけで、大満足の完成度に仕上がります。  初めて瞳デカールを貼る自分にとって、同じ種類の予備が複数用意されている仕様は「失敗してもええんやで」と優しく語りかけられているような安心感に包まれます。  成形色による緻密なパーツ分割に加え、一部パーツは最初から彩色済み仕様。パチパチと組み上がるパーツ群と、その先に待つ変形機構を想像しながらパーツを合わせていく工程は、新鮮な驚きと高揚感に満ちています。  巨大ロボットに乗るのとはまた違う、「もし自分がこの時代にいたら、このバイクで荒野を駆け抜けてみたい」というあの頃抱いた妄想が、一気に解放される瞬間です。当時アニメに胸を躍らせた人も、作品は未見だけど可変メカの造形美に目がないモデラーも、ぜひこの「最強のバイク」を手にとってみてください。あなたの作業スペースが一瞬にして、レフレックス・ポイントを目指す熱い旅路の起点へと変貌を遂げるはずです!

【レビュー】最新鋭ステルス無人機、キーホルダーになります。/新時模型 1/144 中国 第6世代戦闘機 #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】最新鋭ステルス無人機、キーホルダーになります。/新時模型 1/144 中国 第6世代戦闘機 中国は新時模型というメーカーのプラモデル「1/144 中国 第6世代戦闘機」を買いました。中国では謎だらけの最新鋭ステルス機っぽい何かが複数種目撃されていて、新時模型は「J-36」と呼ばれている機体と「J-50」と呼ばれている機体を最速でプラモデル化。よくわかんねえ飛行機をよくわかんねえままとりあえずあれこれ推測しながら作りました〜というプラモデルなので実機に忠実かどうかは知らんけど、とりあえず見たことのないカタチの飛行機が眼の前に現れるというのが面白いし、プラモデルというのは昔からよくわからないものをみんなで「なんだこれは」と言いながら組んでみんなでワーワー言う趣味でもあるのです。  で、私が買ったのはJ-50と呼ばれている双発機なのですが、箱を開けると飛行機が3つ入ってるんですよね。たぶんデカいのがJ-50なんですけど、小さいふたつはコクピットがないから無人機で、説明書には「攻撃-11」と書いてあります。マクロス世界で言うゴーストみたいな使い方ができる編隊なのかな。それはいいとして、なんかディスプレイ用の金属シャフトと一緒にキーチェーンが入っています。入っています、じゃないんですよ。  上下をビタッと合わせればほぼ完成みたいなステルス戦闘機とキーチェーン。マジでなんもわからん。わからんけどキーチェーンが入っているということはこのプラモデルのどこかがどうにかしてキーホルダーになるってことですよね。もうみんななんとなく分かってると思うんだけどさ……でも理性はそれを否定するわけです。だってプラモデルがキーホルダーになるとか聞いたことないもんね。いや待てよなんだその丸いリングみたいなのが飛び出たパーツは。  最近のスマホは便利ですね。説明書が中国語でもなんとなく日本語訳してくれる機能がカメラアプリに付いている。海外のプラモデルでも安心して作れます……じゃないんですよ。安心か?プラモデル作ってて「キーリングの掛け飾り」が出てくるのは不安だよ!  一回くっつけたノーマルのパーツを外して「キーホルダーにするためのパーツ」をファー……。  キーホルダーの完成です。  中国の第六世代戦闘機のプラモデルを買ったと思ったら、無人偵察攻撃機「玄竜」のキーホルダーが手に入ってしまった。中国のプラモデルメーカーってなんだかサービス精神が旺盛なところが多く、あれやこれやで買った人をもてなしてくれるのですが、まさかこんなカタチでニヤニヤさせられるとは思いませんでした。まあ小さいし良いサイズだけどさ。こういうのはホントにハコを開けてみないとわかりませんからね。みなさんもどしどし報告してくださいね。nippperはいつでもあなたの寄稿をお待ちしております。  

【工具レビュー】プラモ机の掃除がはかどる、小さな掃除機と刷毛のいい関係/「ウェーブ ハンディクリーナー」 #工具 #nippper #プラモデル

nippper.com【工具レビュー】プラモ机の掃除がはかどる、小さな掃除機と刷毛のいい関係/「ウェーブ ハンディクリーナー」 机の上の細かなゴミが、手を動かした先からスッと消えていく。ウェーブの「ハンディークリーナー」は、この小さな気持ちよさを手元に置いておける道具です。プラモデルを作ると出てくるプラスチックの切れ端や削り粉を、ササッと吸い取ってくれる。しかも掃除をしていると、なくしたと思っていたパーツに再会することまであるのです。  パーツを切り離して、ヤスリで整える。プラモデルの形ができていくにつれて、机の上にも細かな切れ端や粉が増えていきます。写真くらいの量なら、このクリーナーであっという間にお掃除完了。作業が全部終わってからとはいわず、ちょっと机を広く使いたくなったときにも、手元でスイッチを入れればいい。この手軽さがうれしいところです。  そして、このクリーナーの隣にぜひ置いておきたいのが、刷毛。ふたつ揃うと、机の掃除がとてもはかどります。吸い込み口は本体の底の中央にあるので、壁際や物の下の隙間など、そのままでは吸い取りにくい場所もあります。そんなところに残ったゴミを、刷毛でサッと手前へ。出てきたところをクリーナーで吸い取れば、隅っこまできれいになります。刷毛で集めて、クリーナーで吸う。この流れが気持ちよくて、ふたつでひとつのお掃除道具として使いたくなります。  ただし、集まったゴミはそのまま捨てずに、ちょっと待って。ティッシュなどの上に広げてみると、「あれ、ここにいたのか!」というものが混ざっていることがあります。写真の中央にあるのも、探しても見つからずに諦めていた小さなパーツです。  吸い込まれたパーツが壊れずに残っていて、ゴミを捨てる前に見つかる。そんな再会があると、掃除もちょっと楽しみになります。もちろん、どんなパーツでも無傷とは限りませんが、切れ端だと思っていたものの中に、作りかけのプラモデルに必要なひとつがあるかもしれません。最後に中身をひと目見るところまで、お掃除の習慣にしておくとよさそうです。  吸い取ったものを取り出すのも簡単。底側の黒いカバーを外すと、溜まったプラカスや削り粉を取り出せます。本体内部の黒いフレームに付いているフィルターは、取り外して水洗いも可能。机をきれいにする道具だから、道具そのものも手入れしやすいのはありがたいですね。  ツルンとした卵のような形で、大きさは一般的なパソコンのマウスよりひと回りほど大きいくらい。作業机に置いておけば、切れ端や粉が気になったときにすぐ手を伸ばせます。隣に刷毛も添えておけば、準備万端です。  電源は別売りの単3乾電池2本。上側のカバーを外してセットします。充電式電池には対応していないので、用意する電池は確認しておきましょう。刷毛でサッと集めて、スイッチを入れて吸い取る。きれいになった机には、次に組むパーツや説明書を広げられる。なくしたパーツまで戻ってきたら、なおうれしい。プラモデルを作る机に、この小さなクリーナーと刷毛の居場所を作って、お掃除を気軽に楽しんでくださいね。

【レビュー】骨と心臓をもつ戦艦の進水式は、接着式プラモデルで実現する。/PLAMAX AAAヴンダー #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

nippper.com【レビュー】骨と心臓をもつ戦艦の進水式は、接着式プラモデルで実現する。/PLAMAX AAAヴンダー 『エヴァQ』劇場公開から14年。マックスファクトリーより、PLAMAX AAAヴンダーが満を持して発売されました。待っていたよ、14年。しかし、その時間には意味があったように思います。その間にPLAMAXブランドが立ち上がり、様々なプロダクトが展開され、そこで培われてきたプラモデル力(ちから)が、今まさに超火力で繰り出されたように感じたのです。  その真髄は、接着式プラモデルであることの必然性です。プラスチックの靭性と溶着性が可能にする、繊細で丈夫な構造。パーツを重層的に組み上げるからこそできる、入り組んだ立体表現。ヴンダーの形そのものがプラモデルという形式と絶妙に噛み合っており、接着剤で組み立てるという行為が造形を成立させるためのカギとなっているのです。  危ういほどシャープなパーツ群は、3DCGのカキンとした劇中イメージ的味わいもあるし、メカ(メカ?)が巨大であるほど相対的に端部はシャープになるわけで、プラスチックで形状を模す……という気概を感じます。 そう、気概! 複雑な二重螺旋を竹割りにして極限までパーツ数を抑えた設計は、プラモデル的機能美そのものです。上下にはズレ防止のサポートが付いていて、サポートごと接着した後に切り離せるようになっています。  大きな艦体に取り付ける、小さなピンセット必須のパーツが多く、なんとなく艦船プラモの組み心地です。こういった繊細な造形に強いのがプラモデルだよなと改めて実感します。しっかり接着剤を塗布して溶着させれば、指で少し押したぐらいでは壊れません。  恐ろしく緻密な主機の配線は1本ずつ別パーツです。ここから更に白い螺旋パーツを絡めて、黄色い肋骨トラスを重ねて……と、どんどん造形のレイヤーが重なっていくのですが、この手順はバイクプラモがエンジンを組んでからその周りにエキゾーストやフレーム、カウルで囲っていく構造を思い出します。このあたりは塗装しながら接着しないと後で筆が入らないのですが、細かい作業の末に完成させてみると、過剰すぎる情報量に惚れ惚れします。  機首(?)は骨のような、陶磁器のような、ぬるっとした曲面が3次元的に入り組んだ造形です。これは一発抜きの塊ではなく、白と赤茶の薄いパーツを5枚貼り合わせたものです。ダボとピンで局所的に固定するスナップキットと違い、細長い先端まで合わせ目全周を均一に密着させられるので、流し込み接着剤を使えばパーツに一体感が生まれます。  ヤマトやホワイトベース、ゼラーナをはじめとした、四方八方から見てもシルエットが一発でわかるSF戦艦デザインの中でも突き抜けた存在のスリーエーヴンダーですが、プラモデルであればこそ、ここまで緻密に立体化し得たのではないでしょうか。 ▲主機と艦橋だけ塗った状態がこちら。  それにしても、どこをとっても既視感のないパーツ構成なのにあまりにもプラモデル的快楽の集合体だったもので、もしもタミヤがキャラクターモデルをつくったら。ガンプラが鋭利で接着式になったなら。ウォーハンマーが色分けプラモになったなら。なんて無数の幻覚がスターゲートを駆け抜ける光の奔流のように脳裏をかすめていきました。しかし、出来上がったのはもちろんAAAヴンダーです。もしもあの特異なデザインが、薄いプラスチックを重ね、接着していくうちに手に入ったなら。そんな夢が、14年の時を超えて現実になってくれたのです。

【100均レビュー】お好きな場所にぺたりと吸着。浮かせて筆を保管できる100円ショップの「省スペースホルダー」 #工具 #100均 #nippper #プラモデル

nippper.com【100均レビュー】お好きな場所にぺたりと吸着。浮かせて筆を保管できる100円ショップの「省スペースホルダー」 最近は娘から、ちいかわのモモンガ口調で「100円ショップに連れてけ」とよく言われます。僕も娘とお買い物に行けるのが嬉しいので、おてて繋いでスタスタと100円ショップに行くのです。よく見るのがメイク用品コーナー。ここは模型に使えるちょっとしたアイディア商品の宝庫です。今回はこちら、メイクブラシのホルダー「省スペースホルダー」をキャンドゥでゲット。模型筆もこちらにまとめておくことができるとっても便利なホルダーです。  最大の特徴は後ろの吸盤。これによって洗面台などにピッタリとくっつけて、ブラシを浮かして置いておくことができます。乾燥&整理の両方を兼ね備えたホルダーなのです。  穴のサイズはさまざま。ゴム製で柔軟性もあるので、ちょっとだけ太い軸の筆でもグイッと差し込めます。僕はこれを100円ショップのステンレストレイと合体させています。筆を浮かせることができるの、その下のスペースも活用できます。また筆を乾燥させるときは、筆先を「下」もしくは「横」にしておくと筆の根本に塗料がたまりにくいと聞いたので、その点においてもこの方法はかなり良いです。  筆の下のスペースには梅皿を。他のスペースには筆塗りに使用する「溶剤」や「水」を入れたボトルをまとめています。これを机の塗装スペースの隅っこに常駐させているのです。見た目も綺麗で、整理もできて最高です。とってもお手軽に筆を整理できる「省スペースホルダー」、ぜひあなたの机の上にもお出迎えしてください。それでは〜〜。

「案ずるより産むが易し」で組むべし!/ハセガワ VF-25F トルネード メサイア “マクロスF” (大気圏内仕様) #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #マクロスモデラーズ #nippper #プラモデル

nippper.com「案ずるより産むが易し」で組むべし!/ハセガワ VF-25F トルネード メサイア “マクロスF” (大気圏内仕様) ついにハセガワからトルネードパック装備のVF-25Fが発売された!のはいいんだけど、同じく購入した友達から「ハコを開けてみたんだけど、序盤でハードコアな工作があるぞ!?」というLINEが来ました。説明書を開くと主翼付け根のドッグトゥース(犬歯みたいに尖った部分)を「仮組してから切り取ります」と図示されています。その次の工程でも胴体上面の裏側にある薄い筒状の突起を削り取る指示が。こういうのを見ると「なんか難しそうだからそのうち機が熟したら作るか……」と怯んでしまいがち。でも大丈夫!  ちなみに下のパーツがトルネードパック装備の時に使う新規パーツ。畳んだ状態の主翼とデルタ翼のカバーを固定するための桁が一体化した不思議なカタチをしていますが、これを胴体上下パーツで挟み込む設計。半円形の切り欠きの部分を可変翼の可動軸に引っ掛けて接着すればビタッと位置決めができるという工夫が面白い。しかし増加パーツをその上からじゃんじゃん被せていくときにプラモデルの構造上の都合でパーツ内側に設けられたピンやダボが機体と干渉してしまうので、あらかじめ当たるところを切り飛ばしてください、という指示が入ってるわけですね。  仮組みしてみたところ、ドッグトゥース部分はでっかいブースターユニットで覆い隠されることが分かったので説明書に書いてある位置で適当にざっくり切り離して大丈夫!なるほど、たしかに仮組みすればそこまで気を使わずに加工して大丈夫だということがわかります。手を動かす前だとこういうのはどこまでシビアな作業なのかわからんもんな。やっぱり考えてるよりパーツを切り離して合わせたり眺めたりする時間が超大事。  胴体上面裏側の筒状のダボもそこまで深刻な顔をせずとも、ニッパーで削ぎ取るように切り飛ばせば大丈夫。加工痕がキレイに均されていなくても干渉しないですが、気になる人はニッパーで切ったあと180番くらいのサンドペーパーでゾリゾリ削って出っ張りをなくせば問題ございません。これも仮組みすれば何がどう干渉するのか確認できるので「どこまでやればいいのか」が体感できますね。当たり前なんだけどさ。  ひとまず各パーツがどのように組み合わさるのかをテスト。パーツが浮いたりズレたりしないことを確認してひと安心。ここさえクリアできればあとは普通のプラモデル同様パーツを切り離して接着するだけでゴールできそうです。塗装やデカール貼りといった工程もなんとなく見据えながら、製作プランを練りましょう。  説明書を読んでいるだけであれやこれやと心配するのもプラモデルの大事な工程ではあるのですが、やっぱりパーツを切り出して仮合わせしてふむふむなるほど……とやっているうちに工作はちょっとずつ進んでしまうもの。パーツを切って貼るのって純粋に楽しいしね。ということで、ハセガワのトルネードメサイアは案ずるより産むが易し。買ったけどまだ手を付けてない人、これから買う人、安心してニッパーを握りましょう。